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あたまのわるい音楽ブログ

僕の住んでいた街 / くるり

(2016/06/02, 2020/04/26更新)
※アルバム全曲レビュースレより転載
※個人の感想です。


Disc1

1.東京レレレのレ ★★
発売当時(2010年)での新曲。後に「言葉にならない、笑顔を見せてくれよ」に収録。
なんちゃって沖縄民謡的な一曲。正直ダサい。終盤で泣きメロに移行するのがいかにもくるりらしい。

2.尼崎の魚 ★★☆
ここから1st「さよならストレンジャー」期。「東京」のカップリング曲。
妙ちくりんなギターリフのイントロ→昭和歌謡→ギターロック→テンポが倍になってハードロック→元に戻って昭和歌謡、と目まぐるしくジャンルを行き来する4分半。
この気持ち悪い躁鬱加減はまさに最初期のくるりを体現してる。ベストに入ったのも頷ける怪曲。

3.ラブソング ★★★
「東京」のカップリング。
前曲と打って変わって淡々と刻まれるブリッジミュートと金属音のサンプリングのループが心地いい、美しいメロディの曲。
それでいて混沌とした間奏など、初期くるりらしい要素も忘れない佳曲。
「愛って何?歌にして分かるの?」の一文は若い岸田さんのひねくれっぷりを体現するキラーフレーズだと思う。

4.りんご飴 ★★★
「虹」のカップリング。後にアルバムにも収録。
アコギ+ピアノで弾き語られる、のんびりしたカントリーっぽいフォーク。嫌いじゃない。

5.ハロー・スワロー ★★
「虹」のカップリング。
チェンバロのフレーズが軸になっている、またもや昭和歌謡的な曲。
いきなり転調したり美メロになったり全く別の曲調になったり。どうにも扱いに困る一曲。

6.サンデー・モーニング ★★★
ここから2nd「図鑑」期。「青い空」のカップリング。
今までの流れから打って変わって超分かりやすい快活なギターポップ
サビの耳に残るメロディは流石。そして曲通してもっくんのドラミングがとても良い。

7.ガロン ★★★
「青い空」のカップリング。後にアルバムにもSUPERCARのナカコーリミックスで収録。
歌メロはポップなものの、かなり実験的で取っ付きにくい一曲。やりたい放題。ドレミファインバータ出てくるし。
「図鑑」での音響路線を体現してる曲だと思うし、今後の打ち込み路線の萌芽を既に感じさせる曲ではあるが……。
アルバム版とこっち、どっちが良いかは完全に好みの問題になると思う。自分はアルバム版の方が好き。

8.台風 ★★★☆
「街」カップリング。正直表題曲より好き。
「サティを意識した」らしい岸田さんのピアノが曲に良い意味で不安定さを与えているし、メロディもポップながらひねくれていて最高。
そしてアウトロのピアノが非常に美しい。

9.ギター ★★★☆
「春風」のカップリング。
タイトル通りアコギの弾き語り+αで進む曲。中盤にサンプリングのコラージュが挟まれている。
ギターのコードの響きがすごく綺麗だし、狂気を孕んでいる感じがたまらない。

10.サマースナイパー ★★
ここから3rd「TEAM ROCK」期。「ワンダーフォーゲル」のカップリング。
表題曲のキャッチーさ+打ち込み成分が嘘かのような、フォークっぽいじめじめした薄暗い曲。
これをワンダーフォーゲルと並べようと思ったのは凄いが、曲としてはあんまり。

11.ノッチ5555 ★★★★
ワンダーフォーゲル」の初回限定盤にのみ収録のカップリング。
ごめんなさいこういうの超好き。かなり爽やかでキャッチーなメロディのギターロック。
並のバンドだったら多分これをシングルで切ってるはず。
切なさを伴って疾走する感じがすごいストライク。ただくるりらしくはない。爽やかすぎる。

12.青写真 ★★★
「ばらの花」のカップリング。
歪んだギターノイズと途中挿入される語りが印象的な、清涼感のある曲。確か「ジザメリを意識した」とどこかで言っていたはず。
どんどん歪んだギターがボリュームを上げていく後半がとてもいい。飲み込まれるような切なさ。

13.イメージファイト ★★★
「ばらの花」のカップリング。
ハードロック的な格好良いギターリフが延々繰り返され、その上に加工された意味不明な語りが乗っかる。
紛うことなき怪曲。でも結構好き。

14.リボルバー ★★★
「リバー」のカップリング。
11と似た疾走ギターロック。ただこちらは恐らく意図的に、不安定な雰囲気が漂っている。
ちょっと意表を突く感じになっているサビのメロディが耳に残る。

15.リコシェ ★★★
「リバー」のカップリング。
環境音+弾き語り。環境音が耳に優しく、そしてサビのメロディがとても美しい。まったりした曲。

16.踊りませんか次の駅まで ★★☆
ここから4th「THE WORLD IS MINE」期。といってもリミックスなどは今作に収録されていないので2曲のみ。
「男の子と女の子」のカップリング。
何故かウェスタンな感じの賑やかなカントリーミュージック
この時期のどの曲とも繋がらない作風(むしろ「ワルツを踊れ」期に近い)で、どうしてこの曲をここで作ってリリースしたのか若干不思議に思う。

17.ハローグッバイ ★★★★☆
「男の子と女の子」のカップリング。表題曲より好き。
メロディの美しい、打ち込み+ロックの叙情的な曲。
絶えずバックで流れる水音など、この時期特有の音響的な要素も取り入れつつ、サビはストレートで雄大なギターロック。
「ハローグッバイ」のコーラスが印象的。そして終わり方が本当に素晴らしい。

Disc2

1.地下鉄 ★★★★☆
ここから5th「アンテナ」期。「HOW TO GO」のカップリング。何故かこれと次曲だけ収録順が逆転。
UKっぽい、骨太ながら繊細さも感じさせるロック(実際この地下鉄はイギリスの地下鉄のことらしい)。地味に鳴ってる水音のようなエフェクトが印象的。
4分過ぎてからの展開が雄大さを感じさせてとても好き。
歌詞も「東京」などとはまた違った叙情感、青い感じがあって素敵だと思う。

2.すけべな女の子 ★★★★
「HOW TO GO」のカップリング。
この曲は前からライブでは披露されていたらしく、この時期になって初音源化。
どこまでも広がる夕暮れを想起させる、疾走感があり、かつスケールも感じさせる佳曲。
「HOW TO GO」は表題曲(名曲)に加え「地下鉄」「すけべな女の子」というラインナップなのでつくづく凄まじいシングルだと思う。

3.さよなら春の日 ★★
「ロックンロール」のカップリング。
民謡っぽい。としか言いようがない。
「アンテナ」のこういう民謡的な曲はそれでも印象に残るパートがどこかしらあったと思うけど、この曲はひたすら印象薄い。

4.真夏の雨 ★★
ここから6th「NIKKI」期。「BIRTHDAY」のカップリング。
7分を超える淡々とした曲。前曲と並んで印象薄い。

5.帰り道 ★★★
「Superstar」のカップリング。
力強いドラムと刻まれるギター、ベースが格好良いオルタナな曲。
「こんこんからからここんこん」という歌詞がまた面白い。
こういう骨太なロックはやっぱり「アンテナ」を通過しないと作りえなかったと思う。

6.真昼の人魚 ★★
「Superstar」のカップリング。
イタリアの民謡を思い起こさせる(しかしメロディは歌謡的)、ギター+弦楽器という構成ののんびりした曲。

7.The Veranda ★★
「Baby I Love You」のカップリング。
アルバム曲にありそうな落ち着いた雰囲気の曲。ちょっとメロディが単調。

8.ヘイ!マイマイ!! ★★★
ここから7th「ワルツを踊れ Tanz Walter」期。「JUBILEE」のカップリング。
ギターリフが面白い、どことなくヨーロッパ民謡的っぽいリズムの曲。
妙に高いオクターブで苦しそうに歌う岸田さんがまた面白い。
アルバムで聴くとここまで落ち着いた雰囲気の曲が続いたので良いアクセントになってる。

9.ベーコン&エッグ BACON AND EGG ★★★★
「ワルツを踊れ Tanz Walter」iTMS限定予約特典の曲。
「ノッチ5555」や「ブルー・ラヴァー・ブルー」もそうだけど、なんでこういう佳曲をちゃんと発表しないのか……。
というわけで普通にリリースされていてもおかしくない、クオリティの高い佳曲。
「ハム食べたい」と同路線な感じ。まったりとした雰囲気ながらしっかりとメロディも立っている。

10.WIEN 5 ★★
「言葉はさんかく こころは四角」のカップリング。
Salyuがゲストボーカルで参加。
暗い。それに尽きる。多分くるりで一番暗い曲。このどんよりした空気を表現出来るのは凄いと思う。

11.BLUE NAKED BLUE ★★★
「言葉はさんかく こころは四角」のカップリング。
ベースの佐藤さんがリードボーカル
はっちゃけたギターフレーズと初期くるりっぽいコーラスが印象的な快活な曲。
途中の語りは何なんだ。

12.京都の大学生 ★★
ここから8th「魂のゆくえ」期。「さよならリグレット」のカップリング。
ピアノ主体のジャジーな一曲。
確かに洒脱な雰囲気で京都っぽい(関東住みの感想)。歌詞も京都弁。

13.pray ★★★
「さよならリグレット」のカップリング。
「NIKKI」期のアルバム曲を思わせる優しく綺麗なメロディのロック。結構好き。

14.かごの中のジョニー ★★☆
「三日月」のカップリング。アルバムにも収録。
「魂のゆくえ」に奇妙な雰囲気が漂っているのはこの曲によるものが大きいのではないかと思う。
弦楽器なども入っているが、「ワルツを踊れ」期の曲とは印象が異なりテイストは無国籍。
洒落ていてポップなメロディながら(初期とは別の意味で)掴みどころのない雰囲気はなかなか他の曲にはなく個性的。

15.夢の中 ★★★★
「三日月」のカップリング。BO GUMBOSのカバー。
レゲエ的なまったりしたリズムが心地よく、メロディも耳に残る良い曲。
後半に向けてどんどん盛り上がっていくのがまた良い。ラストの岸田さんの叫びが胸を打つ。

16.丸顔 ★★
「愉快なピーナッツ」のカップリング。
最近のくるりがたまにやってるハードロック的な曲。どうにも印象薄い。

17.かもめはかもめ ★★★★☆
「愉快なピーナッツ」のカップリング。
ノリの良いファンクロックな曲。ベースが動く動く。
あからさまに美メロって感じではないけど、この淡々と情感を表現する感じは個人的に凄く好き。
ソリッドなギターフレーズも時々意図的に音を外すピアノも非常にカッコいい。
ファンクに接近しつつ実験性も忘れない、とてもくるりらしい良い曲だと思う。

総評.
ロックバンドくるりの2010年までのカップリングベスト。
曲のクオリティにはばらつきがあるし、キャリアを総括出来るかと言われると首を傾げたくなる。
それでも「尼崎の魚」「すけべな女の子」など、くるりを語る上では外せない曲が幾つか入っているのは間違いない。
ある程度くるりの曲を聴いてから聴くのがおすすめ。