All you need is black earphone (?)

あたまのわるい音楽ブログ

アルバム初聴メモ 2021年4月編

※個人の主観的感想です。
※通しで二回聴いた時点でのメモ書き程度です。


04/01

Parakeet & Ghost (Deluxe Edition) [Disc 2] / カーネーション

 邦楽。1999年/2009年再発。
恋の不思議惑星」「月の足跡が枯れた麦に沈み (Home Demo/Instrumental)」「ヘヴン (Home Demo/Instrumental)」がよさげ。

恋の不思議惑星」アルバムに入ってるものとは別のシングルバージョン。アルバム版は電子音で埋め尽くすような混沌としていてサイケデリックなアレンジでしたがこっちは電子音で鳴っていたフレーズがフルートに差し替わっていたり音数がかなり引かれていたりとスッキリしてオシャレなギターポップという印象。
 アレンジとしてはこっちの方が好きかもしれないですね。ただアルバム版もあのアレンジがアルバムの流れとして最適なので甲乙は付け難い。

月の足跡が枯れた麦に沈み (Home Demo/Instrumental)」アルバム収録曲のホームデモ。とにかくスーパーで流れてるような音のチープさがたまらないですが、デモ音源としてはアルバム版とアレンジが結構違うのが興味深い。
 アルバム版はそれこそ地を踏み締めるようなバスドラの繰り返しとフォーキーなアレンジが印象的でしたが、デモはシンコペーションが強調された16ビートのオシャレなアレンジでこっちの方向性でも聴いてみたかった気がします。

ヘヴン (Home Demo/Instrumental)」これもスーパーで流れてるような音がめっちゃ好き。これは直枝さんがライナーノーツで「「ヘヴン」の原型がこうまでムード・ミュージック的だったとは誰も想像できなかったのではないだろうか?」と書いているようにアルバム版とはまるで似つかないアレンジ。
 これはこれでオシャレで面白いんですが、これだとアルバムのトリは務まらなかっただろうなあという感想。この曲をシューゲイザー的な轟音で再構築したのはマジで英断だと思います。

 カーネーションの「Parakeet & Ghost」というアルバムの再発に付いてきたボーナスディスク。カップリングやホームデモが収録されてます。ホームデモと言っても原曲とだいたい同じで、デモの時点でここまで作り込んでたというのは脱帽する。


04/03

GIRL FRIEND ARMY (Deluxe Edition) [Disc 2] / カーネーション

 邦楽。1996年/2009年再発。
I WANT YOU (Full Version)」がよさげ。

I WANT YOU (Full Version)」R&B成分の入った90年代らしさのあるオシャレで跳ねたポップス。時折挟まれるユニゾンのコーラスがとてもキャッチーで素敵です。B面曲なんですがこれ単体でシングル切れるくらい良い曲だと思う。
 この頃のカーネーションは「DRIVE」差し置いて「グレイト・ノスタルジア」がA面になったり「No Goodbye」がシングルで出たりちょっと泥臭いフォーキーさを推してた感じなので洗練され過ぎててシングル切れなかったんだろうか……。

 これもカーネーションの「GIRL FRIEND ARMY」というアルバムの再発に付いてきたボーナスディスク。


04/04

EP #4 / Elastic Cubes

 邦楽。2021年。
ファン」「そういうこともある」がよさげ。

ファン」情報量の多いポップ。中盤のメロが可愛くて好きです。

そういうこともある」音頭と短歌とサンプリング。Hyperpopらしさとしてはこの曲が一番強い気がする。やりたい放題感が。「朝起きて布団の中で携帯を見ているうちに昼過ぎになる」

 ジャケットがイカしてる。


04/05

グリニッジ・ギャラクシー・エクスプレス / wujiu~うーじう~

 東方アレンジ。2017年。
My Reverie...」がよさげ。

My Reverie...パワーコードのリフ好き。ブルージーに弾きまくるギターフレーズがかっこいいし間を埋めるコーラスギターも良い味出してます。

あなた / 深夜放送

 東方アレンジ。2020年。
西を向く」「辿る間に」がよさげ。

西を向く」割れまくったギターノイズとドコドコ言ってるタムが異常な音圧を耳に叩きつけてくるノイズロック。デカい音は無条件でカッコいいということを思い知らされる曲。

辿る間に」割れまくったベースとギターとドコドコ言ってるタムが異常な音圧を耳に叩きつけてくるノイズロック。ザリザリした音で鳴らされるギターリフがめちゃめちゃカッコいい……。
 ベースの導入からダンスロック的な展開になり終盤の轟音とその後の寂寥感に至る曲構成も素晴らしいです。

 前作は聴けてないんですが、最近あんまりなかった印象の四つ打ちが復活したことによって若干キャッチーになった感じ。

「西を向く」は「死にたい」以来のキラーチューンな気がします。死んでる人の曲が死にたい人の曲以来のキラーチューンというのも変な話ですね。

www.youtube.com


04/07

モジャのまにまに / モジャン棒

 東方アレンジ。2020年。
不眠ニズム」「キニシズム」がよさげ。

不眠ニズム」モジャン棒の十八番と言えそうな、ギターカッティングしまくりでリズムがドタバタしたロック。サビのふっふー↑が好きです。

キニシズム」すごい好きです。サビのコーラスと右で鳴ってるクリーンギターが醸し出す壮絶な浮遊感。メロディも好き、というかこれは原曲の桜花之恋塚が名曲なので必然的に良メロ。
 桜花之恋塚アレンジといえば豚乙女の「パノラマガール」も超名曲でした。つってもこの2曲以外に桜花之恋塚アレンジ知らないけど……。

Smile / Eve

 邦楽。2020年。
レーゾンデートル」「心予報」「白銀」「バウムクーヘンエンド」がよさげ。

レーゾンデートル」い つ も の ガチャガチャした四つ打ちロック。メロは低音で歌ってサビで高音を張り上げるというのもいつものパターン。でもいいの、こういうの好きだから……。
 とは言えちょっとラップっぽい節回しが入ったりと新機軸の要素も入ったりしてます。

心予報」電子音要素が増えた「僕らまだアンダーグラウンド」路線の曲。

白銀」メロディ好き。

バウムクーヘンエンド」今作では飛び抜けて好きです。ちょっとトリッキーなリフでイントロから引き込まれるんですが、サビの高低を繰り返すメロディのキャッチーさが凄まじい。
 Eveさんはサビで複数のメロディを用意して展開していくことが多いですが(例:トーキョーゲットーは「どうしたってどうしたって~」+「ふっふーううっうっうっわうわー~」+「君は今日もステイ」)、この曲でもしっかり複数のキャッチーな展開を用意して繋げていく技巧が発揮されていて素晴らしいです。間奏のアコーディオン的な音も新鮮で良き。

 やっと聴けたシリーズ。3作目のアルバムですが、相変わらず情報量の多い四つ打ちロックを演っていると思いきやぐっと電子音の比率が多くなってます。「LEO」「朝が降る」「mellow」と3曲でガッツリトラップビートやってる。

 ミックスも以前の高音を強調していたものから中低音強調に変化しているので過渡期なのだろうなという印象。

 あとラストに置かれた2分未満の「胡乱な食卓」がメチャメチャ不穏なんですけどこれで終わる意図がわからん過ぎる。米津玄師がかつてYANKEE本編を「KARMA CITY」で終わらせたのを思い出しました。調べたらツアータイトルにもなってるし一体何……?


04/08

LOUD AND BEAUTY -Venture Business Show Vol.3- / カーネーション

 邦楽。ライブ盤。
レオナルド」「月の足跡が枯れた麦に沈み」「ハイウェイ・ソング」がよさげ。

レオナルド」スリーピースの薄い音が穏やかで優しい感じの雰囲気を醸し出していて好きです。

月の足跡が枯れた麦に沈み」上述の通りアルバムではフォーキーなアレンジでしたがこのライブ音源ではかなりグランジっぽく無骨なアレンジ。特にサビでのハードロックマナーなギターリフは非常にカッコいいです。ラスサビのシャウト混じりのボーカルがエモーショナル。

ハイウェイ・ソング」この曲こんなにロックだったのかと思ったライブアレンジ。これも歪んだギターが非常にグランジでよいです。

 カーネーションの2003年のライブ音源。スリーピースのライブということで本当にボーカル+ギター+ベース+ドラムしか入ってないシンプルな音。

 ギターの音とかモロにグランジな歪みっぷりで、「月の足跡が枯れた麦に沈み」「ゴング・ショウ」「ぼうふら漂流族」なんかはその歪んだ音のカッコよさがダイレクトに出てます。


04/13

Seven Girls' H(e)avens / キタニタツヤ

 邦楽。2019年。
Sad Girl」「クラブ・アンリアリティ」がよさげ。

Sad Girl」メロディ好き。

クラブ・アンリアリティ」硬質なリズムセクションとギターが絡み合うネオソウルな感じのオシャレな曲。

 キタニタツヤさんの曲を聴くのはI DO (NOT) LOVE YOU.以来ですが氏も打ち込み方面に行ったのかーという感想。


04/20

しあわせシンドローム / ナナヲアカリ

 邦楽。2019年。
ウツムキブレザー」「Youth」がよさげ。

ウツムキブレザーヒゲドライバー氏作のハイテンションなエレクトロポップ。

Youth」哀愁漂うアナログシンセのコード弾きとトラップビートが印象的な曲。調べたらこれもキタニタツヤさん作曲でした。全然気づかなかった……。

 VTuberナナヲアカリのミニアルバム。曲提供がナユタン星人にピノキオピーにヒゲドライバーといういつものメンツで安心感。ゆよゆっぺさんの曲もそれこそ5年ぶりくらいに聴いたけど相変わらずメタルやってて安心する。


04/22

Act of Tenderness / Cindy Lee

 洋楽。2015年。
Wandering and Solitude」がよさげ。

(noteより転載)

 いきなりおよそ平均律を無視した気持ち悪いコーラスの不協和音から始まって震えますが、以降ずーっと同じような感じで進んでいきます。

 たまに(比較的)ちゃんとしたメロディが歌われることもありますが、基本的にはリズムレスでアブストラクトなサイケデリックフォーク+ノイズという感じ。そのたまにあるメロディもほとんどが短調(or無調)。

 面白いのが、「What I Need」や「Operation」のような曲でリズムトラックとシンセサイザーが入ってくると急にとてつもなくポップになったように聴こえるところですね。いかにリズムの存在が人間を安心させているかがわかる。「声とギター」みたいな組み合わせは普通生気を伴って聴こえるはずですが、このアルバムでは生気通り越してただひたすらに死臭を振りまく存在となっています。

 それと「New Romance」「Quit Doing Me Wrong」「Bonsai Garden」など何個かノイズミュージック的な楽曲が挟まれていますが、これらを聴いててノイズと不安定な音程では後者の方がより不安を煽るのだなあみたいなことにも気づいたりして中々面白い体験でした。ノイズの中で不安定な音程が揺れるさまはまさしくホラーです。

 そんな感じでアルバムがずっと進んでいくので、アルバム中唯一長調のラスト一個前「Wandering and Solitude」がめちゃめちゃのどかで平和に聴こえるというか、これ作った人も一応カタルシスとかアルバムの纏まりとかを考慮してたんだな……とか聴いてて思った。これだけ「めまい」のゆら帝みたいですからね。ファズギターの感じとか。


04/23

Public Strain / Woman

 洋楽。2010年。
Eyesore」がよさげ。

 Cindy Leeの人が前にやっていたバンドです。10年代前半インディーロックのローファイでざらついた感じの音像がとてもかっこいい。

www.youtube.com

 アルバムとは別バージョンです。こっちの方が速くてかっこいい。


04/26

Substance / Joy Division

 洋楽。1988年/2015年再発。
Transmission」「Love Will Tear Us Apart」「These days」がよさげ。

Transmission」16分音符で刻むハイハットが疾走感出しててかっこいい曲。

Love Will Tear Us Apart」80年代の名曲と言われてますが確かにギターストロークから入るイントロがアンセム感ある。お世辞にも明るいとは言えない曲ですがシンセやベースのメロディがキャッチーなんですよね。耳に残る。

These days」サビのギターがかっこいい。

 Joy Divisionは1stしか聴いたことが無くてめちゃめちゃ暗い曲をやるバンドという印象だったんですが「Warsaw」とか真っ当なパンクバンドって感じでこんな時期もあったのか……と思いました。

 年代順に並んでるわけですけど、真っ当なパンクバンドがポスト・パンクの語法(テープエコーとか)を獲得していき、更にシンセを導入して次第に浮世離れした空気感を持ち始める過程が如実に見て取れて面白かったです。

www.youtube.com


04/29

a Beautiful Day (Deluxe Edition) [Disc 2] / カーネーション

 邦楽。1995年/2009年再発。
摩天楼に雪が降る (新宿西口下水道MIX)」がよさげ。

摩天楼に雪が降る (新宿西口下水道MIX)」リバーブフェイザーを強く掛けたまさしくダブなリミックス。「新宿西口下水道MIX」という名の通り水音のエフェクトも入ってたりします。
 アルバム本編には入りそうもないサウンドですが、本編のともすればちょっと時代を感じる渋谷系っぽさと比べてこっちのリミックスは(90年代ならではの音とは言えど)今聴いてもカッコいいですね。

 カーネーションの「a Beautiful Day」というアルバムの再発に付いてきたボーナスディスク。

booby (Deluxe Edition) [Disc 2] / カーネーション

 邦楽。1997年/2009年再発。

 カーネーションの「booby」というアルバムの再発に付いてきたボーナスディスク。

雪と砂 / 泉まくら

 邦楽。2017年。
愛とよべよ feat. 野崎りこん」がよさげ。

愛とよべよ feat. 野崎りこん」リリック好き。


04/30

天才の愛 / くるり

 邦楽。2021年。
ぷしゅ」がよさげ。

ぷしゅ」ファンファンのトランペットを活かした中華風ファンクなポップ。変拍子と転調の嵐なのが面白くて、これこそまさにDTMで作った曲って感じがしますね(作ってなかったらごめんなさい)。
 ファンファンが居るうちにこういったファンクな曲もっと作ってくれてたらなぁと思う。

 くるりの新譜。良くも悪くもやってくれましたなあという感想。天才の愛とかタイトル付けてるけどアホやんと思いました(これは褒めてます)。まずアルバムの構成が2曲目に7分近い曲を置き、中盤に3曲連続でインストを置くという「THE PIER」顔負けの妙ちくりんな構成なわけですが、内容も「ソングライン」は一体なんだったんだと言いたいくらいのやりたい放題っぷり。

 そういった構成や楽曲のバラエティ豊かさは20年選手のメジャーバンドとは思えないバイタリティで素直にすごいと思うんですが、反面やりたい放題過ぎて「ソングライン」のようなキャッチーさ、爽やかさがほぼ失われてるなぁというのも正直な感想です。この人たちやりたい放題すると未だに京都のアングラバンド感出ちゃうのが本当にすごい。それこそ20年選手なのに。20年選手だからか?

 そして個人的には歌モノが枯れ過ぎてる+「野球」「益荒男さん」の雰囲気でおっさんバンド感出てるのがちょっと苦手。なんていうか「言葉にならない~」と近しい雰囲気を感じる。「言葉にならない~」+「THE PIER」の空気感。

 それにしても「潮風のアリア」で前作を引き継いだギターの音作りをしてますがこのギターの音は本当にカッコいいですね。正しくオルタナロックしてる。