毎月一回、その前月に聴いたアルバム(シングルの時もある)で気に入った曲をまとめて感想記事にするということをやっています。
以下は今まで取り上げた作品一覧です。
今月聴いたアルバム 2022年5月編
※個人の主観的感想です。怒らないでください。
※通しで一度聴いた時点でのメモ書き程度です。
- Sky Girl: Compiled by Julien Dechery and DJ Sundae / V.A.
- 幽霊抱きしめて / HASAMI group
- metamorphosis2 / HASAMI group
- 人で無い音。 / アメリカ民謡研究会
- Oneironaut / Local Visions
- 20/20 / スカート
- カフェオまったりクリスマスコンピ / V.A.
- トウホウファンクラブ / Sound CYCLONE
- V4 / ALTZ
- 悪いことしようぜ EP / HASAMI group
- Arkhaiomelisidonophunikheratos / Satanicpornocultshop ★
- Dots and Loops / Stereolab
- 空中閣樓 / Everfor ★
- Take me out of this world / The mellows
- MEMORY OF HOLO LOVE / The mellows
- TERRAFORMING(alternative) / まつきあゆむ
特に気に入ってるアルバムには★を付けています。
05/03
Sky Girl: Compiled by Julien Dechery and DJ Sundae / V.A.
「I So Like Spring / Linda Smith」「Home Before Dark / Nora Guthrie」がよさげ。
1960年代から90年代初頭までのソフトロック~ニューウェーブな楽曲を集めたコンピレーションアルバム。
ジャンルがジャンルなのでマイナー調の曲が多く、音質の悪さも相まって全体的に薄暗い雰囲気が漂ってます。
その中で「I So Like Spring」「Home Before Dark」がまったりとした暖かい雰囲気の曲なので安心する。どちらもノスタルジーを感じさせる素晴らしい曲。
モノラルなのも相まってすごく郷愁を感じる。
05/06
幽霊抱きしめて / HASAMI group
邦楽。2012年。
「幽霊抱きしめて(simple)」「カルト」がよさげ。
割れたピアノの音と生活音混じりのボーカル。
人で無い音。 / アメリカ民謡研究会
ボカロ。2016年。
「息をする。」「AMK。」がよさげ。
Oneironaut / Local Visions
邦楽。2019年。
「レジデンス / Utsuro Spark」「Tamura Kafka / mori_de_kurasu」「Fly Over The America Online (AOL) / wai wai music resort」「電話のあとで / feather shuttles forever」「片想い・SEASON・少女 / NECO ASOBI」「Conceptual Love (feat.初音ミク) / AOTQ」がよさげ。
トウホウファンクラブ / Sound CYCLONE
東方アレンジ。2015年。
「Sweet Life」「テノナルホウエ」「マジカルSUIKEN☆すいかちゃんのテーマ(ちょっと大人Vver.)」がよさげ。
V4 / ALTZ
邦楽。2007年。
「espas ep」がよさげ。
悪いことしようぜ EP / HASAMI group
邦楽。2013年。
「悪いことしようぜ」がよさげ。
05/15
Arkhaiomelisidonophunikheratos / Satanicpornocultshop ★
邦楽。2010年。
「New Years' Snow」「[R.I.P] Tide」「Saddam Fed Birds While Jailed」「Feed Me w Ur Kiss」「Kanariya」がよさげ。
ブリコラージュヒップホップ。使われてるサンプリングの数は100超だとか。めくるめくサンプリングポップって感じで好きです。
言わずと知れたマイブラのカバー。ぶっちゃけ原曲より好き……。ブチブチ言ってるファズギターとリズムトラックがかっこいいです。
05/19
Dots and Loops / Stereolab
洋楽。1997年。
「Miss Modular」「The Flower Called Nowhere」がよさげ。
Stereolabの5th。この頃のStereolab、ジョン・マッケンタイアプロデュースにショーン・オヘイガンが参加してるってめちゃめちゃスーパーバンドだ……。
コード進行が好き。
05/23
空中閣樓 / Everfor ★
洋楽(台湾)。2021年。
「冰咖啡」「血液循環」「幸運淚」「午夜空椅」「甜蜜的房間」「夢天使」「空中閣樓」「奇幻的你」がよさげ。
台湾のシティポップバンド。初めて聴いたんですがめちゃめちゃ好みでした。
靄がかった音響とノスタルジックなメロディが素晴らしいです。
05/25
Take me out of this world / The mellows
邦楽。2019年。
「Plastic Time」「Dream Funk」がよさげ。
Vaporwaveを完璧にトレースした音世界にシティポップなメロディ。
05/26
MEMORY OF HOLO LOVE / The mellows
邦楽。2020年。
「Mild Night Beam」「Electric Ballroom」「Empty 適当な偶然に」がよさげ。
05/27
TERRAFORMING(alternative) / まつきあゆむ
邦楽。2013年。配信版。
「ハードディスクは愛の夢を見るか」「夏の幻」「ケアルラ」がよさげ。
アルバム初聴メモ 2022年4月編
※個人の主観的感想です。怒らないでください。
※通しで一度聴いた時点でのメモ書き程度です。
- Element EP / HASAMI group
- Live It Up / The Isley Brothers
- Ikari Works 2007+ / IKARI
- Maiden Voyage / 禁断の多数決
- Emissions / ROSSO
- ビブラトーンズFUN / 近田春夫&ビブラトーンズ
- It's the moooonriders / ムーンライダーズ
- 鬼ヶ島 / 平山みき
- 代理母 / 面影ラッキーホール
- 微熱 / 川本真琴
- Experimental Jet Set, Trash and No Star / Sonic Youth
- A Thousand Leaves / Sonic Youth
- Rather Ripped / Sonic Youth
- NYC Ghosts & Flowers / Sonic Youth
- 桜華爛漫 / Oin RECords
- LONDONYMO -YELLOW MAGIC ORCHESTRA LIVE IN LONDON 15/6 08- / Yellow Magic Orchestra
- HOCHONO HOUSE / 細野晴臣
04/02
Element EP / HASAMI group
邦楽。2012年。
「黒い電車が止まらないし夢だし」がよさげ。
名曲だと思います。
ピアノ中心のメロディアスなバラードの上で、まるでオートマティスムのような、かなり断片的で超現実的な詞が語られる曲。
サビ(と言っていいのか)の絞り出すような絶叫が恐ろしい。人間の持ち得る負の感情が塊になったような絶叫。
04/10
Live It Up / The Isley Brothers
洋楽。1974年。
「Hello It's Me」「Live It Up, Pt. 1 (Single Version)」「Midnight Sky, Pt. 1 (Single Version)」がよさげ。
トッド・ラングレン「Hello It's Me」のカバーが収録されているということで聴きました。本格R&Bでお洒落。
Ikari Works 2007+ / IKARI
邦楽。2021年。
「Dear Moral Edge」「HELP」「LAST COLOR」がよさげ。
04/19
Maiden Voyage / 禁断の多数決
邦楽。2021年。
「Emerald Flowsion」がよさげ。
禁断の多数決のアルバムはそれこそ1st以来に聴いたんですけど何一つ変わってなくて最高です。アルバム中でまともな曲はこれだけです。
この曲自体はリバーブの深い音色がシューゲイザーみを醸す綺麗な曲。
04/20
Emissions / ROSSO
邦楽。2006年。
「ROOSTER」「発光」がよさげ。
It's the moooonriders / ムーンライダーズ
邦楽。2022年。
「岸辺のダンス」「S.A.D」「再開発がやってくる、いやいや」がよさげ。
ムーンライダーズの11年ぶりの新作。ムーンライダーズの新譜をリアルタイムで聴けるなんて生きてればいいこともあるもんですね。
「S.A.D」とかでは参加されている佐藤優介さんの作風っぽさも感じることが出来て興味深かったです。
あと「私は愚民」の後半のインプロビゼーションが狂気的。老人のやるインプロビゼーションほど恐ろしいものはないなと思う。
くじらさんの変わった声色も生かしているのを考えるとこの人達、まともに演奏できなくなってもムーンライダーズを続けそうだ……。
この曲が一番好きです。白井良明さんによる曲なんですが、ポエトリーリーディングなラップからサビで一気にメロディアスになるという曲。
サビメロがめちゃめちゃポップで、こんなに真っ当にポップなメロディってそれこそ「Cool Dynamo, Right on」以来な気がする。ラップ部分が声加工されまくってるのもサビの生感との対比になってて良いですね。
白井良明さんとDAOKOさん(!)によるツインボーカルも味があって好き。
04/21
代理母 / 面影ラッキーホール
邦楽。1998年。
「好きな男の名前腕にコンパスの針でかいた」「金曜日の天使」「ピロウトークタガログ語」がよさげ。
大槻ケンヂ関連で名前は聞いていたんですが聴くのは初めてです。
歌詞やビジュアルのイメージでめちゃめちゃねっとりした歌謡的なファンクを想像してたんですが、結構ポップです。「好きな男の名前腕にコンパスの針でかいた」のメロディの切なさが素晴らしいですね。
ただ歌詞が重いので精神状態が良い時かメチャメチャ悪い時にしか聴けないやつ。
フィリピンパブにハマった男がタガログ語を学ぼうとするというなんとも哀しい曲なんですが、これがアルバム中で一番サラッと楽に聴ける曲です。誰も不幸になってないし。
微熱 / 川本真琴
邦楽。2000年。
「月の缶」がよさげ。
この曲アルバム版しか聴いたことなかったんですが何から何まで全く違うので面食らいました。歌詞すら違う。
こっちの方が好きです(アルバム版も好きですが)。というか川本真琴さんの曲で一番好きかもしれない。90年代の夜の雰囲気を思わせる、気だるくオシャレなポップ。メロディが切れ目なく繋がっていく感じが心地良い。川本真琴の曲ならではの矢継早に言葉を詰め込む感もあります。
しかしこの曲からアルバム版のアレンジが生まれるのがすごい……。「何処が出口かわからない」ってアルバム版だとサビっぽくなってますけど原曲だとサビの一部分だったんですね。どんなアレンジだ……。ていうかこの曲を先に聴いた人はアルバム聴いてどう思ったのか。
04/26
Experimental Jet Set, Trash and No Star / Sonic Youth
洋楽。1994年。
「Bull in the Heather」「Bone」「Androgynous Mind」「Quest for the Cup」「Waist」「Sweet Shine」がよさげ。
Rather Ripped / Sonic Youth
洋楽。2006年。
「Reena」「Incinerate」「Jams Run Free」がよさげ。
ドライブ感溢れる、Sonic Youthにしてはめちゃめちゃポップな曲。個人的にはポップな時のSonic Youthが大好きなので(「White Cross」「Teen Age Riot」「Total Trash」「Dirty Boots」「Stones」等)これくらいポップな方が好みなんですがコレジャナイ感も分かる。
04/28
NYC Ghosts & Flowers / Sonic Youth
洋楽。2000年。
「StreamXSonik Subway」「NYC Ghosts & Flowers」がよさげ。
桜華爛漫 / Oin RECords
邦楽。2022年。
「此岸花 / Wasabeep (feat.しろさきあや)」「kochikaze dance / aimu (feat. しろさきあや) 」「無何有 / KNA」「永久の神凪月 / しなちくシステム (feat. しろさきあや)」がよさげ。
和風な曲が収められたコンピレーションアルバム。
アニソン風ポップス。キッチリ1分30秒で1番が終わるのがかっこいい。なんですが、コード進行が異形。えっそこ普通転調しなくない??の詰め合わせセット。
アレンジ的には和楽器を取り入れつつのストリングスとハードロックなギターをメインに据えた王道アニソンポップな曲なんですが、こういう正統派アレンジの曲でこんなに異常なコード進行聴いたことない……。
成立するギリギリを攻めつつもポップに聴かせるという点でめちゃめちゃ高度なことをやってる曲だと思います。
ていうかメロディもねじくれまくってるんですが、これを歌いこなせるしろさきあやさんも凄まじい。
04/29
LONDONYMO -YELLOW MAGIC ORCHESTRA LIVE IN LONDON 15/6 08- / Yellow Magic Orchestra
邦楽。ライブ盤。2008年。
「SPORTSMEN」「RIOT IN LAGOS」「ONGAKU」「WONDERFUL TO ME」「TIBETAN DANCE」がよさげ。
04/30
HOCHONO HOUSE / 細野晴臣
邦楽。2019年。
「薔薇と野獣」「ろっかばいまいべいびい」がよさげ。
1973年発表の細野さんの1stアルバム「HOSONO HOUSE」を2019年にリメイクしたアルバム。前半はオーガニックな感じのエレクトロニカを基調に、後半はアコギメインで全体的に直近の作風を受けてリメイクしたという趣のリメイクですね。
原曲と同じアコギ弾き語り。ただ原曲は伴奏的なギターだったのがここではアルペジオメインで第二のメロディ的になっている印象。
楽曲全体に原曲よりもリラックスした雰囲気が漂っていて心地いいです。
アルバム初聴メモ 2022年3月編
※個人の主観的感想です。怒らないでください。
※通しで一度聴いた時点でのメモ書き程度です。
- サマー・ナーヴス / 坂本龍一&カクトウギ・セッション
- 解体ピアノ / 倉橋ヨエコ
- GIJÓNYMO -YELLOW MAGIC ORCHESTRA LIVE IN GIJON 19/6 08- / Yellow Magic Orchestra
- AFTER 5 CLASH / 角松敏生
- 『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』 / サカナクション
- Violence / Droog
- who are you? / カラスヤサボウ ★
- 謡 / 凋叶棕
- 童貞ソー・ヤング / GOING STEADY
- ビョウ / サリー
- Yet unalterable Apologue love / キウイボックス
- 世界の娯楽 / カステラ
- OTAKU-ELITE's Crystal DISCO / OTAKU-ELITE Recordings
- アニメーションウォッチャーズ / HASAMI group
- Heart Wire Tapping / HASAMI group ★
- HYPER LACK + REPACKED / LOWPOPLTD.
- 夜行性孔雀ブート / HASAMI group
- しか / HASAMI group ★
- Neon Cemetery / HASAMI group
- flower / HASAMI group
- On the Way Out / wylie hopkins
- 部屋と空 / HASAMI group ★
- 鉄街ろまん / HASAMI group
- icky sump / HASAMI group
- スクールノイズショウネンショウジョ / HASAMI group
- tower of 1999 / HASAMI group
- Scream Kiss / HASAMI group
- Slow Warning Slow / HASAMI group
特に気に入ってるアルバムには★を付けています。
03/01
サマー・ナーヴス / 坂本龍一&カクトウギ・セッション
邦楽。1979年/1990年再発。
「サマー・ナーヴス」「ゴナ・ゴー・トゥ・アイ・コロニー」がよさげ。
ちょっとフュージョンっぽさのあるロマンチックなメロディのポップス。めちゃめちゃポップ。坂本さんの本人名義による曲では最もメロディアスでポップな部類では。
坂本さんによる朴訥としたボーカルも曲にフィットしてて心地良いです。
解体ピアノ / 倉橋ヨエコ
邦楽。2008年。
「裏目の女」「恋予報」「輪舞曲」がよさげ。
倉橋ヨエコの活動の締めくくりとなるピアノ弾き語り曲。多少なりとも倉橋ヨエコという人の作る曲を知っている身としては染みるものがあります。
「人生これの繰り返し だからいいんじゃないって思います」なんてそうそう言い切れるもんじゃない……。
03/05
GIJÓNYMO -YELLOW MAGIC ORCHESTRA LIVE IN GIJON 19/6 08- / Yellow Magic Orchestra
邦楽。ライブ盤。2008年。
「ONGAKU」「WONDERFUL TO ME」「TIBETAN DANCE」がよさげ。
『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』 / サカナクション
邦楽。2011年。
「『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』」がよさげ。
Violence / Droog
邦楽。2010年。
「お気に入りのレコード」がよさげ。
03/06
who are you? / カラスヤサボウ ★
ボカロ。2011年。
「who are you?」「レガシイ」「カナリヤ」「パペットガール」「1、2、3 (リン&レンVer.)」がよさげ。
「カナリヤ」がめちゃめちゃ好きです。軽やかで甘酸っぱいメロディのギターポップ。ボカロでこういう素朴なギターポップをやられるのに本当に弱い。
謡 / 凋叶棕
東方アレンジ。2010年。
「水底のメロディ」「光る竹のひとつへと」がよさげ。
03/12
童貞ソー・ヤング / GOING STEADY
邦楽。2002年。
「童貞ソー・ヤング」がよさげ。
ビョウ / サリー
東方アレンジ。2011年。
「gun ~群~」がよさげ。
Yet unalterable Apologue love / キウイボックス
東方アレンジ。2012年。
「ALICETIC SADISTIC / ごりら公園」「Can (Not) / Wonder Girl Syndrome」「Marguerite road / じゃねっと亭」「造花 / 少年ヴィヴィッド」がよさげ。
世界の娯楽 / カステラ
邦楽。1989年。
「やすくなる」「歯が抜ける」「ヤダヤダ」「ビデオ買ってよ」「頭の輪あるいいヤツ」「温室育ち」がよさげ。
後のトモフスキーである大木知之さんがボーカリストとして在籍していたバンドです。
所謂バンドブームの流れにあるバンドだと思うんですが、シニカルで毒が強いのが印象的。特に「温室育ち」は曲も歌詞もともども悪意しかなくて最高。
Spotifyにあるんだ……。
軽快なスカビートに乗って資本主義を歌う曲。
OTAKU-ELITE's Crystal DISCO / OTAKU-ELITE Recordings
東方アレンジ。2012年。
「Miare」「Shady Step」「ONE-MAN DISCO ALLNIGHT LONG」がよさげ。
03/15
アニメーションウォッチャーズ / HASAMI group
邦楽。2017年。
「Overheater」「ツイソ」「防音都市」がよさげ。
HASAMI groupの諸作に関してはこちらに感想を書きました。
Heart Wire Tapping / HASAMI group ★
邦楽。2015年。
「PENIS THUNDER」「赤い目」「転校生」「LADY」「Afterimage of Anime」「かしこい猿」「SLEEPWALKERS」「謎の調査団」「I Love You」がよさげ。
HYPER LACK + REPACKED / LOWPOPLTD.
邦楽。2017年。
「YOUR SPINE UNTIL IT WAVES」「HYPER LACK 2」「MINOR THREAD」がよさげ。
03/16
しか / HASAMI group ★
邦楽。2013年。
「HIKIKOMORI SONG」「10代の詐欺師たち」「鞍馬の小学生」「秘密」「しか」がよさげ。
03/18
flower / HASAMI group
邦楽。2011年。
「面白くない夢」「BI☆BI☆BI☆蛇」「夕べのラブソングはぜんぶ嘘」がよさげ。
On the Way Out / wylie hopkins
洋楽。2022年。
「Oh, Lilia」「Must Be Dreaming」がよさげ。
2022年の宅録ギターポップって感じの趣の曲。メロディもアレンジも素晴らしいです。
03/29
部屋と空 / HASAMI group ★
邦楽。2010年。
「自閉症一瞬で治す音楽」「Erectric Brain's Major System」「Rainy」「シンプルノットローファー」「全て」「音楽は死ねない」がよさげ。
03/31
鉄街ろまん / HASAMI group
邦楽。2008年。
「飛べない小鳥」「DRAGON」がよさげ。
icky sump / HASAMI group
邦楽。2008年。
「icky sump(泥泥粘粘)」「LOVE#2」「桜んぼ」がよさげ。
スクールノイズショウネンショウジョ / HASAMI group
邦楽。2008年。
「東池袋」「Shadow Think」がよさげ。
tower of 1999 / HASAMI group
邦楽。2008年。
「Deceiver's Life」がよさげ。
Scream Kiss / HASAMI group
邦楽。2009年。
「Lily Sensor(I am the body)」がよさげ。
Slow Warning Slow / HASAMI group
邦楽。2012年。
「Circle Sunday」「アオモルフォ」「Stand Earth Group Hopper」がよさげ。
HASAMI groupの5th~20th(12thを除く)アルバムを通しで聴いたのでフルアルバム全作感想
ここ数ヶ月でHASAMI groupにドハマリして全アルバム一気に聴いたので感想を書いていきたいと思います。個人の感想です。
また、現時点で網羅したのはフルアルバムのみでEP作品他はまだ全部聴けてないのですがそれは今後の楽しみに取っておこうと思っております。
5th. 鉄街ろまん
今のHASAMI groupのイメージで聴くと取っ付きやすさが微塵もなくてまず驚く。ポップさの欠片もないハードで重苦しいアルバム。
音楽性的には後の作品よりもテクノポップやハードコアテクノの影響が強い気がします。
「電気パーティー」ではタイトル通り電気グルーヴの「ママケーキ」をサンプリングしてたりしますね。
また、表題曲「鉄街」の歌詞からは某冷凍都市について歌うバンドのような視点も感じられます。
全体的に好きな音楽から受けた影響をそのまま素直に出している感じで、そういう意味では微笑ましい作品とも言えなくもないです(あまりにも攻撃的なのでそこまで安心して聴けないですが)。
ただ「飛べない小鳥」だけはマジでヤバい。多重録音のトチ狂った語りから始まりド下手な合唱が繰り広げられるという曲なんですが、これ以降の諸作で顕著になるHASAMI groupの狂気性が早くも噴出している曲。夜中に聴いたら本当にトラウマになると思う。
好きな曲「飛べない小鳥」「DRAGON」
6th. icky sump
初期(9th.「Scream Kiss」までを勝手に初期だと思っている)のHASAMI groupのアルバムでは一番好きです。
前作に引き続きハードで重苦しい作風で、更にはそこに陰鬱な狂気性までプラスされているのでかなり混沌として混乱した内容。
まず1曲目が20分近い語りな時点でイカれてるんですが、その中身もかなり露悪的で意味不明で不快で狂った内容。
なんですが、その20分近い語りを延々聞かされたラストにタイトルコールが為され、そして表題曲「icky sump(泥泥粘粘)」が始まる瞬間に謎の感動がある。本当に謎。
前述したようにポップさが微塵もなく歌詞もかなり混乱した内容が続く暗いアルバムなんですが、音使いは前作よりこなれてる感じが(若干)するので流れで聴くと結構聴きやすいです。
好きな曲「icky sump(泥泥粘粘)」「毒リズム」「桜んぼ」
7th. スクールノイズショウネンショウジョ
引き続きポップさの微塵もないアルバム。むしろ前作より取っ付きづらい気がします。
耳を劈くような絶叫だけで終わる曲「保育シャウト」(どんな曲名?)があったりと相変わらずリスナーを敵視するような音楽が繰り広げられてるんですが、前作、今作と着実にアレンジや音使いの幅が広がっており次作以降に繋がるような進化も感じさせます。
好きな曲「小学シャウト」「東池袋」
8th. tower of 1999
転機という言葉が相応しいアルバムだと思います。
なんといってもラストに置かれた「Deceiver's Life」、今作以降のHASAMI groupの方向性を示している大変重要な曲。
R&B調の曲ですが、(メロディアスな時の)HASAMI group特有のお洒落なコード使いやエレピ中心の澄んだ音に歪んだシンセを混ぜるというような独特なアレンジセンスがこの曲で早くも表れています。
流れで聴いてるとこの曲で突然超ポップになるので驚く。普通もうちょっと段階踏んでポップになるものでは……?
アルバム全体で見るとこの「Deceiver's Life」がハチャメチャに浮いてるんですが、他の曲も前作に比べて聴きやすくなりました。
特に「1999年タワー」「ill」は前作以前の攻撃性が聴きやすいかっこよさに転化されたこれらも重要な曲。
それ以外も相変わらず狂った雰囲気は随所に窺わせつつも、なんとなく人懐っこさというかユーモラスな雰囲気が出てきたかなという印象です。
好きな曲「1999年タワー」「ill」「Deceiver's Life」
9th. Scream Kiss
初期の代表作「すずらん」が収録されたアルバム。
個人的な印象としては前々作以前に先祖返りしたような感じ。人懐っこさは減退し、ジャケットが表しているようなダークで陰鬱な雰囲気の楽曲で多く占められてる感じです。
その中にあって「Lily Sensor(I am the body)」のストレートな疾走感と「吉原遊郭」のユーモアが聴いていて安心できるので好きです。
10th. 部屋と空
青木さん自身がライナーで書いているように、HASAMI groupのスタイルがここで確立された記念すべきアルバム。
HASAMI groupが初めて明確にメロディと歌をメインに据えたと言えるラスト4曲の流れは本当に感動的。
「Rainy」「シンプルノットローファー」「全て」「音楽は死ねない」その全てが自らの置かれた青春を体現し、そこに捧げているような青さ溢れる名曲。
歌詞も「雨夜の階段を上る私たちは耐えている(Rainy)」「どんなどんなどんな遠くまで聞こえるような幸せな歌を捧げたい(シンプルノットローファー)」など美しく詩情のあるフレーズを連発しており非常に冴えています。
何より今までの5作で学生生活の暗部をひたすら晒し続けていたことを踏まえて聴くと、ここで放たれるストレートなメッセージに本当に胸を打たれる。
前半も「自閉症一瞬で治す音楽」「佐々木希VS北川景子」「Erectric Brain's Major System」を筆頭にテンション高く攻撃的ながらもポップな曲が揃っており、HASAMI groupの持つ攻撃性と叙情性が混ざり合っている素晴らしいアルバムだと思います。
好きな曲「Erectric Brain's Major System」「Rainy」「シンプルノットローファー」「音楽は死ねない」
11th. flower
前作を引き継いだ勢いに満ちているアルバム。
まず冒頭「面白くない夢」がオープナーに相応しい、物悲しさを伴って疾走するとても切なげな曲。これが植物人間の歌であるという噂は本当なんでしょうか。余談ですがLOWPOPLTD.によるカバーも素晴らしいです。
全体的には歌モノは少なめでハイテンションかつ狂気的なユーモアを纏った曲が多く占めていますが、その中で「BI☆BI☆BI☆蛇」は頭抜けているように思います。
タイトルの連呼が耳に残る。スタイル的にも初めて明確にヒップホップを取り入れた曲ということでターニングポイント的な作品ではないでしょうか。
そしてこのアルバムで特筆すべきはラスト「夕べのラブソングはぜんぶ嘘」、震災で被災地のニュースが流れてくる中で書かれたというこの曲は死と愛について書かれたストレートなバラード。
メロディに乗り切らない歌詞が半ばポエトリーリーディングのように語られていく様は楽曲に収まりきらない熱を感じさせられて本当に胸を打つ。
混沌としたアルバムの締めにこういったストレートなメッセージを突きつけるという構成も素晴らしいです。
好きな曲「面白くない夢」「BI☆BI☆BI☆蛇」「夕べのラブソングはぜんぶ嘘」
11.5th Slow Warning Slow
11.5thと称されたアルバム。こちらも歌モノは少なめで疾走感のある曲が多く入っている印象。
ただそんなアルバムの空気をラスト「Stand Earth Group Hopper」が全て塗り替える。「世界」と対峙する確固たる意思のある強いメッセージを持った曲。
不穏な雰囲気なんですが裏声コーラスが妙なキャッチーさを醸す「Circle Sunday」悲痛なメロディの「アオモルフォ」も好きです。
好きな曲「Circle Sunday」「アオモルフォ」「Stand Earth Group Hopper」
12th. 青春時代
代表曲「病気が治ったら」を収録。Bandcampに無いので未聴です。
13th. Neon Cemetery
不穏ながらも可愛らしい雰囲気のあるイントロダクション「Welcome to Neon Cemetery」から始まるアルバム。
ポップな歌モノ「恋はサンダー」「WARP」も収められていますが、基本的にはちょっと暗めの印象を受けますね。
というのも10曲目「Ice Cream」からの流れがすごい。アルバム後半、ラストに向けてタイトルを象徴するように作品はどんどん生気を失っていく。
輪郭の朧げな音色で埋め尽くされた「Ice Cream」~「capital punishment of puke city 101」(「Neon Cemetory」とはこのpuke cityのことなんでしょうか)を経て、「Crazy About All」に至る流れがこのアルバムの肝だと思います。
「Crazy About All」は篭もった音色のピアノがノスタルジックで切ないメロディを奏でるインスト曲。聴いていると廃墟を眺めているような、郷愁と不気味さを同時に喚起させられます。
その後、穏やかでポップながら気味の悪い終わり方をする「Bye Bye Neon Cemetery」の後、きらびやかなエレピとメロディでこれも既に無くなってしまったものに対する郷愁を感じさせる「Cinematic」でアルバムは穏やかに終わります。
暗いと言っても初期のような攻撃性から来る暗さではなく、ノスタルジアや生気の失ったような穏やかな静けさを表現したという点であまり他のアルバムとは似ていない個性的な作品かなと思います。
好きな曲「恋はサンダー」「WARP」「Crazy About All」「Cinematic」
14th. しか
ポップで賑やかな曲が多く収められたアルバム。可愛いタイトルとジャケットからも人懐っこさを感じます。
「10代の詐欺師たち」「鞍馬の小学生」「ブルーライト・グラスタンク」「My Room 1993」「Waiting More」「秘密」などメロディアスな良曲が詰まってて充実した作品だなと思います。
特に「10代の詐欺師たち」はタイトル通り青春感溢れるキラキラした名曲。美しいピアノのリフから一気に音が溢れ出てくるイントロが気持ち良すぎる。「10代最後は青春詐欺師」と嘯く言語センスも相変わらず素晴らしいです。
「ブルーライト・グラスタンク」「My Room 1993」「秘密」などは前作にあった哀愁感を引き継いで更にモノにしている感じもあります。
「HIKIKOMORI SONG」「パセティック血」あたりの曲は歌詞で言っていることは初期の暗い世界観の時期と似通ってるところもありますが、それでも楽曲はポップなのが作風の変遷を感じますね。
好きな曲「10代の詐欺師たち」「秘密」「しか」
15th. 直樹!僕は…
超名曲「Summer」収録。僕がHASAMI groupで初めて聴いた曲にして一番好きな曲です。
ギターなのかシンセなのかわからないブッ潰れた音の壁で一気に空間を塗り替えられるようなイントロに一発で心を奪われました。
その後、HASAMI groupでは十八番の音色であることを知るのですがこの曲が最も効果的に使われているのではと思います。
そんなイントロから始まり、小節の最後で音を外すヒリついたリフ、ピアノのアルペジオと連打、Aメロで入ってくるへろっへろなボーカルの合ってるのか合ってないのかわからないメロディライン、Bメロの音の割れたコーラス、そしてサビ「少女の夏」からの裏声コーラスの異常な重ね方! 全てが美しい。
重ねて壮絶なのが「朝からビデオだ 苦いな 鋭いな」から始まる異常なセンスの歌詞。
Aメロはマジで再翻訳にでも掛けたのかってくらい意味不明な単語の羅列なんですが、何を言いたいのかが痛いほど分かってしまう。
Bメロの10代の夏ならではの感覚、そして時折挟まれる情景描写に光景をありありと想起させられる。
夏を「食べてはいけないものを食べてしまったようなそんな感じです」と表現するのは掛け値なしに天才的。「今日も暑いな」に至るまで非の打ちどころがない、素晴らしい歌詞です。
いろいろ挙げましたが、しかしこの曲で一番の立役者はやはり音割れを全く気にしない雑然として混沌としたミックスでしょう。
これらを整然とした音で鳴らされても何も響かないはずだと思う。この全ての音が割れて潰れて重なっている様こそが夏、それも10代の夏を体現している。
人気投票のコメントで「タイトルが無くてもこの曲は夏の曲だと分かる」というコメントがありましたが、自分もそう思います。
ネット音楽、アマチュアリズムという文脈から見ても生まれるべくして生まれた名曲です。
ぶっちゃけ個人的な意見だとこのアルバムはこの曲に全部持っていかれてるんですが、「新幹線」の前々作を引き継いだような穏やかなポップさと「ナイトウォーク」「冬の朝に制服で君は」の疾走感も惹かれるところです。
その他の楽曲も少年時代をテーマにした曲が多く、こちらも独特な世界観を持っているアルバムかなと思います。
好きな曲「新幹線」「ナイトウォーク」「Summer」
16th. 夜行性孔雀ブート
作風的には若干初期~中期に先祖返りしたような狂気をうっすらと感じさせるアルバム。
「N.B.A」の焦燥感を煽る雰囲気と途中の気持ち悪い内容の語りはそれこそ初期のアルバムにも入ってそう。
「MONKEY憲法」は風刺性があるんだか無いんだか分からない歌詞を異常なテンションで捲し立てる曲。なのに何故かめちゃめちゃかっこいい。
そんな中で「近くに、私がいないよ」は独特の言語センスとそれこそアイドルソングのような可愛らしくキャッチーなメロディが耳に残る叙情的な良曲です。
「窒息」も初期の陰鬱な空気感を思い起こされますが、歌詞に明確に救いを用意しているのがこれも作風の変化を感じさせるところです。
好きな曲「近くに、私がいないよ」「MONKEY憲法」「窒息」
17th. Heart Wire Tapping
メロディアスな歌モノとそれ以外の曲のバランスが良く、キャッチーで個性的な曲がいくつも収められているアルバム。
イントロダクションを挟んで実質のオープナーである「PENIS THUNDER」、タイトルも歌詞もかなり終わってますがしかしメロディが妙に耳に残る良曲。
前半のハイライトとして置かれている「転校生」と「LADY」はどちらもHASAMI groupには珍しく歌詞もメロディもとてもストレートに作られている、透明感のある綺麗な曲。
それ以降も曲はネオソウル的で非常にお洒落なのに歌詞が終わっている「Afterimage of Anime」、淡々としたピアノとオルガンに謎の焦燥感を煽られる「かしこい猿」、暴力的なシンセの音に話の通じない狂人の語りが乗る「SLEEPWALKER」など強烈な個性を持つ曲が並びます。
個人的には後半に置かれた「謎の調査団」がとても好き。エレピが敷かれたメロウでお洒落なトラックの上に小気味いいフロウのラップが乗っかる曲。
「あなたは経過した時間のせいかまるでイカれたマウスみてぇだ」の気だるげなフロウと韻が非常にクールで、HASAMI groupのヒップホップ路線の曲では頭抜けているなと思います。
自分のバイオグラフィを振り返り、そして決意表明をする「やぁ、それでもやるぞ」そして感動的なストリングスの導入から始まるダンサブルなディスコチューン「I Love You」で気持ちよく締めるという構成がまた素晴らしいです。
全体通して個性だった曲がいくつも並んでいるとても充実した作品かなと思います。
好きな曲「PENIS THUNDER」「転校生」「LADY」「SLEEPWALKERS」「謎の調査団」「I Love You」
18th. アニメーションウォッチャーズ
「部屋と空」以降の作品には非常に珍しく、歌で聴かせる楽曲が「ツイソ」一曲しかないというアルバム。
ほとんどが攻撃性と勢いで聴かせる曲ということで初期~中期のあまりポップではなかった頃の作品を思い起こさせたりします。もちろんその諸作よりは全然ポップですが。
その「ツイソ」はシンセの壁で埋め尽くされた浮遊感溢れる曲。お洒落な雰囲気も感じます。
そしてラストに置かれた「防音都市」が何気にとても好きだったりします。裏声のコーラスが耳に残って離れない。
歌詞もかなりインパクト大。「龍一郎、もっとヤバい音楽を作りなさい」
好きな曲「Digital再燃」「ツイソ」「防音都市」
19th. MOOD
前作からの揺り戻しか、キャリア随一にキャッチーでストレートな作風と言えそうなアルバム。
まず「PIANO」「君の街は」のメロディアスな楽曲2つから始まるという構成が今までのアルバムには無かったものです。
それ以降の曲もポップな曲が多く収められています。特に連打されるピアノに乗せて防菌を高らかに歌う「夢の泡立ち」とアイドルポップみたいな可愛さなのに歌詞が終わってる「立ちすくむ国家」が白眉。
また、「ショック情報」や「異次元」のような初期っぽい楽曲であってもあまり激しさは感じられないというか、聴きやすい音に纏められているのが特徴的。これは賛否両論ありそうですが個人的には良い変化かなと。
ただ、そんな中で終盤に置かれた「Cameraman」はこの概ねポップなアルバムの暗部を全て一身に受けているようなドス黒く気持ち悪すぎる曲。
ゲームオーバーのSEをずーっとループしてるような気持ち悪いシンセの連打にボイチェンで犯罪者みたいに低くされたボーカルも超気持ち悪いんですが、歌詞が一番ヤバい。
久々に狂人全開の歌詞なんですが、「病院にカメラマンがやってきて病気の変な顔を撮っていく」というサビの連呼が壮絶。「病気の変な顔」て。
そんな曲もありつつ、そしてラストに置かれた「景色がほしい」は個人的に「Summer」とツートップで並ぶ大名曲。これもイントロのホーンから空気を塗り替えられます。
この曲はなんといっても歌詞ですね。
「Hello Hello Hello I Don't know result of mayoral election.」という投げやりな一節から始まる歌詞で描かれる情景は人として割と終わっており、しかしどこにでもあるような光景。
そんなどうしようもなさとこんがらがった心情を抱えつつもささやかな幸福を得て、「科学と愛」を信じながら二人で生きていく、その様が本当に美しくて感動的だなと思います。
全てのフレーズが独特かつ詩情に溢れたセンテンスで素晴らしいんですが、特に「この街では犬や猫が売られてるから老後も心配ないよ」というフレーズに初めて読んだ時は大変衝撃を受けました。
極めて資本主義的な幸福を自虐するような目線でありながら、しかし優しげにそれを肯定もしている。
小市民として生きていく幸福というものをちょっと他にはない異常な切り口で肯定しているフレーズで、こんなフレーズを編み出せるなんて本当に詩作の才に溢れている方だなあと思います。
好きな曲「夢の泡立ち」「異次元」「景色がほしい」
20th. DOITORA
前作に引き続き非常にポップでストレートな一枚。
まずはなんといっても前半の「Abnormal Rain」「EVERYDAY」「Recapture」というキャリア随一にメロディアスな曲が立て続けに3曲続いている流れが素晴らしいです。
「Abnormal Rain」は美しいピアノとストリングスが織りなす静けさに満ちた曲。青木さんの線の細い声のボーカルも曲に合っていてとても綺麗な曲だなと思う。
「EVERYDAY」は跳ねるようなリズムとピアノが中心に置かれた穏やかで心地良い曲で、サビの「愛は不変 クレイジーかな バカみたいに張り切ってしまう」のフレーズが胸を打ちます。
「Recapture」はシングルにもなった渾身の一曲。混沌とした1番のAメロ、軍歌のようなBメロからドが付くほどキャッチーなサビメロに雪崩込むという展開が気持ち良い。
「何かに心動かされた時に言葉にするのではなく、ただ抱いた感情を大事にしたい」というメッセージが込められた歌詞も素晴らしいです。
後半にも「反テクノロジー」「200年後のループ」「道と記憶」のような美しいバラードが何曲も収められています。
特に「道と記憶」はHASAMI group十八番のノイズギターとピアノがしわがれたボーカルと合わさり儚げな美しさを放っている名曲です。
中盤には「インターネット向きすぎ君」「エグすぎる」「計画」など妙な曲もいつも通り入っているので安心。
好きな曲「夜風の槍」「Abnormal Rain」「EVERYDAY」「Recapture」「道と記憶」
アルバム初聴メモ 2022年2月編
※個人の主観的感想です。怒らないでください。
※通しで一度聴いた時点でのメモ書き程度です。
今月なんか張り切って44枚聴いてしまったので目次を付けました。
- 不謌思戯モノユカシー / sasakure.UK
- 終わらない映画 / TOMOVSKY
- 10 / tricot
- à la mode / TWEEDEES
- 夏服 / aiko
- Brown Sugar / D'Angelo
- Re:Lease / fractanisharmonicoo
- L1 / fractanisharmonicoo
- Miscellaneous Fragement / N-Tone
- MOD / 岸田教団&THE明星ロケッツ
- Ladies and Gentlemen We Are Floating in Space / Spiritualized
- 夜あけの晩 / 東方事変
- モジャが二人を分かつまで / モジャン棒
- 幸福論 / 椎名林檎
- Out Of The Blue / Electric Light Orchestra
- touched, or been touched by / Twinkle Park ★
- 空に染まるe.p. / ノクターン
- 東方蒼天歌 / Silver Forest
- [maboroshinthe] / dappo-nmnq ★
- 変拍子コンピレーションアルバム3「¢Oda」/ V.A. (ラストイレギュラーズ)
- Good Days / Veni Vidi Vicious
- 秘密 / aiko
- DOITORA / HASAMI group ★
- 微熱 / S.虚無
- アンチテーゼ / S.虚無
- MOOD / HASAMI group ★
- UTOPIA / カーネーション
- DANCE TO THE POPCORN CITY / サニーデイ・サービス
- Popcorn Ballads (完全版) / サニーデイ・サービス
- 若いながらも歴史あり 96.3.2@新宿LIQUID ROOm / フィッシュマンズ
- 0秒の主役 / minimum electric design
- 幻想魔法 / Girl's short hair
- 居間専科 / 居間専科 ★
- metamorphosis / lical
- filmeld filament / lical
- 黄色いチケット / Loli in early 20s
- Paragramme / Retractable
- ミックスモダン / ミックスモダン
- 臨界突破 / 東方事変 ★
- SEA IS A LADY / 角松敏生
- Body / んoon
- THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT MASTER 29 クレイジークレイジー / V.A. ★
- 夢 / キセル
- ヒメイロタイムライン / Nanahoshi
あと量が多いので特に気に入ってるアルバムには★を付けています。
02/11
不謌思戯モノユカシー / sasakure.UK
ボカロ。2015年。
「ウバワレタモノ feat. lasah」「ア(マ)ヤカシ・モノガナシィ feat. ピリオ」がよさげ。
open.spotify.com sasakureさんの作風では珍しく生っぽいドラムが導入された、肉体的なファンクを感じる曲。聴いてて気持ち良い。
終わらない映画 / TOMOVSKY
邦楽。2013年。
「2つめの太陽」がよさげ。
「2つめの太陽」
いつものトモフ的なビートルズライクの宅録ポップ。
曲もさることながら歌詞が良いですね。深夜、一人で徘徊する時のモラトリアムな空気感が曲全体に満ちていて好き。
10 / tricot
邦楽。2020年。
「Laststep」「體」がよさげ。
open.spotify.com アルバム全体としてはいつも通りのマスロック meets J-POPなんですけど、ラストにこのメチャメチャ不穏な曲が置かれているのでビックリする。最初期からのレパートリー「Laststep」で締めれば絶対綺麗に終われただろ……。
ファズで歪みまくったツインギターでメタルですか?って感じに始まるのがまず唐突すぎて謎いんですが、ひたすら曲をぐちゃぐちゃにかき回した挙げ句、テンポチェンジしてパーカッシブになってそのままオチもなく終わるので混乱する。歌詞もだいぶこんがらがった心情を描いていて不穏。なんでこれが締め……?(好きです)
à la mode / TWEEDEES
邦楽。2017年。
「プリン賛歌 ~20th à la mode edition」がよさげ。
open.spotify.com おじゃる丸の最初のEDテーマのカバー。初めて聴いたんですが歌詞が可愛くて好きです。
夏服 / aiko
邦楽。2001年。
「ロージー」がよさげ。
open.spotify.com ミディアムテンポのまったりとしたロックな曲。ゼロ年代初頭のこういうオルタナな感じのJ-POP好き。ギターの音が厚い。
メロディもとても好きです。何気にかなりねじくれたメロディだ……。
Brown Sugar / D'Angelo
洋楽。1995年。
「Brown Sugar」「When We Get By」がよさげ。
open.spotify.com 今更僕が取り上げるまでもない超有名曲なんですが、やっぱりとても良いですね。聴いててすごく心地良い。
2/12
Re:Lease / fractanisharmonicoo
東方アレンジ。2019年。
「西より来たりし」「欲望と深淵」がよさげ。
フリージャズアレンジというあまり類を見ないジャンル。でも原曲のメロディはしっかり尊重しているので聴きやすいです。混沌としているところはフリージャズらしくがっつり混沌としていますが。
「西より来たりし」
リジッドパラダイスアレンジ。ハードなギターがかっこいい混沌とした音世界。中盤のトランペットソロが狂気的で圧倒されます。
「欲望と深淵」
デザイアドライブアレンジ。たゆたうようなエレピとギターにトランペットの絡みが続いて、次第に盛り上がってきたところで原曲のメロディ(Aメロ)が満を持して登場する瞬間(5:13~)が最高に気持ちいい。
L1 / fractanisharmonicoo
東方アレンジ。ライブアルバム。2019年。
「西より来たりし」「欲望と深淵」がよさげ。
雰囲気的にはこっちの方が生々しさがあって好きかもしれないです。
soundcloud.com 構成が本当に素晴らしいと思う。
Miscellaneous Fragement / N-Tone
東方アレンジ。2008年。
「Fall of arcanum」がよさげ。
「Fall of arcanum」
人恋し神様 ~ Romantic Fallのアレンジ。古き良きBMS的な雰囲気が感じられて好き。
MOD / 岸田教団&THE明星ロケッツ
東方アレンジ。2019年。
「フォールオブフォール」がよさげ。
岸田教団がこれまでにアレンジしたことのある楽曲を別の曲としてまたアレンジしてみようという試みのアルバム。良くも悪くも昔の曲と比べるとアニソンロック的な力強さと勢いが付いた印象。
「フォールオブフォール」
疾走感のある演奏がかっこいい。
Ladies and Gentlemen We Are Floating in Space / Spiritualized
洋楽。1997年。
「Come Together」「Cop Shoot Cop...」がよさげ。
open.spotify.com ブルージーで怪しげなメロディをインプロビゼーション挟みつつ13分間繰り返し続けるラスト曲。なんでこれがラスト? そしてタイトルの由来はアメリカのバンドから。なんで?
夜あけの晩 / 東方事変
東方アレンジ。2016年。
「ステロイド」がよさげ。
open.spotify.com イントロとサビ好き。「「大丈夫?」「平気」だなんて そんな筈無いです ステロイド」の歌い上げるメロディが気持ち良い。
Out Of The Blue / Electric Light Orchestra
洋楽。1977年。
「Turn To Stone」「Mr. Blue Sky」がよさげ。
open.spotify.com 今更僕が取り上げるまでもない超有名曲(2)なんですが、こうして何十年経ってもアンセム感あるのってやっぱ凄まじく力のある曲だなあと思う。
力強いリズム、晴れやかなメロディ、中期ビートルズをもっとユーモラスにしたような記名性の強いコーラスワーク、豪華絢爛ながら古臭さのない音作りといったところから、小節の終わりに入ってくるカンカンカンカンっていう音(みんな好きだと思う)みたいな細かいところまで非の打ち所がない完璧な曲。
touched, or been touched by / Twinkle Park ★
洋楽。2021年。
「Leash」「On Goat Rock (In Winter)」がよさげ。
Spotifyで見つけた掘り出し物。
open.spotify.com ビットクラッシャー掛かったギターなんかは今っぽい音作りなんですが、骨組みとしてはとてもストレートでキュートなギターポップ。甘酸っぱく衒いのないメロディが胸を打ちます。
空に染まるe.p. / ノクターン
邦楽。2017年。
「twilight」がよさげ。
open.spotify.com メロディアスなポストロック。中盤のスキャットからアルペジオ中心の間奏に流れ込んでそのままラストに掛けて盛り上がっていくのが好き。ラストの「君の闇に触れたい」がエモい!
東方蒼天歌 / Silver Forest
東方アレンジ。2007年。
「sweet little sister」「ancient days」「春風 8bit mix」「ケロ⑨destiny」がよさげ。
open.spotify.com なんだかんだここまで脳に染み付いているということは時代を築いた名曲なんだと思います。イントロ流れたらテンション上がっちゃうもんな……。
[maboroshinthe] / dappo-nmnq ★
東方アレンジ。2014年。
「無声慟哭」「usobuki」「gen日 to real日」「春と修羅」がよさげ。
モジャン棒の田中じゅんじろーさんと4989のazayactionさん(いつもモジャン棒のジャケットを描かれている方)によるサークル、dappo-nmnqによるアルバム。azayactionさんがストーリーの原案を考え、田中じゅんじろーさんがそれに曲と歌詞を付けた作品となっています。
アルバムのバックグラウンドはこちらのドキュメントに記載されています→dappo-nmnq!!!!!!!!!!! - Google ドキュメント
ここではアルバムのストーリーについてガッツリ考察することはせず、さらっと触れさせていただくんですが、ざっくり言うとこのアルバムの世界観は「幻想郷とは死んだ人々が夢見る世界である」という二次設定が下敷きになっています。
2曲目〜4曲目は彼女らがいかにして幻想郷に辿り着くことになったか、6〜9曲目はそうやって幻想郷に辿り着いた者たちが抱えている「死んだ人々が夢見る世界」という構造に対しての苦悩や諦観が語られるという楽曲です。
そんなわけなので、既に終わりを迎えてしまった人々が出口の無い世界で諦めを抱えながら穏やかにこれからも過ごしていく、という感じで首尾一貫しており、そのまま救いも無く終わります。そういう暗いお話なので刺さる人には垂涎ものだと思います。僕は好きです。
(ここからは僕の想像ですが)モジャン棒とは別名義で主導もazayactionさんであるにも関わらず、サウンドだけでなく世界観もモジャン棒と地続きのようなものに思えるんですよね。
モジャン棒自体がまかり間違っても明るい作風ではなく、歌詞に諦観が満ちている楽曲が多い。ただモジャン棒はその諦観からブチ切れたり開き直ったりするものも多いので一概に同じであるとも言えないんですが。繋げて聴いてみるのも面白いなーと思ったりします。
楽曲的にはいつものモジャン棒といった感じで不健康なオルタナロックなんですが、同時期のモジャン棒と比べて明らかにハイが強調されたミックスなのは特筆すべき点かなと。いつにも増して音がノイズ的なので刺々しさが強い。
このアルバム、買い逃していたのがやっと聴けたのでよかった……。
「無声慟哭」
イントロダクション的な一曲目が終わった後に始まる、アルバムの導入に置かれた二曲目。疾走するサビと気だるげなメロの対比が好きです。
「usobuki」
7分に渡る陰鬱なオルタナロック。潰れまくった轟音ギターの壁が印象的。
「gen日 to real日」
陰鬱な前曲を引き継いで一気に開放するような流れの配置が素晴らしい疾走感のあるギターロック。
「春と修羅」
アルバムのクローザーを務める晴れやかな曲。明るく穏やかなメロディとは裏腹に救いの無い歌詞のギャップが素敵。
変拍子コンピレーションアルバム3「¢Oda」/ V.A. (ラストイレギュラーズ)
ボカロ。2012年。
「退廃快速ランダムデイズ / ミックスモダン」「最後に見た月は 逆さでした / かごめP with 結月ゆかり」がよさげ。
「最後に見た月は 逆さでした / かごめP with 結月ゆかり」
変拍子コンピレーションアルバムということで一癖も二癖もある曲が並んでるんですが、ラストに置かれてるこの曲もかなりぶっ飛んだ曲。
四つ打ちのビートに空間を埋め尽くすシンセの壁の上で結月ゆかりのポエトリーリーディングが乗っかるという曲ですが、そもそもこれ変拍子じゃなくね……? 奇妙な歌詞とシンセが相まってどこまでも浮かんでいくような浮遊感のある曲。
Good Days / Veni Vidi Vicious
邦楽。2011年。
「Good Days」がよさげ。
www.youtube.com サビのメロディ好き。高音を弾いてるベースとかギターの音色にニューウェーブマナーを感じたりします。
2/14
DOITORA / HASAMI group ★
邦楽。2020年。
「夜風の槍」「Abnormal Rain」「EVERYDAY」「Recapture」「ありがとう」「エグすぎる」「市民会館でオペラをしてる」「道と記憶」がよさげ。
「夜風の槍」
二拍子で戦前の歌謡曲みたいなメロディを高らかに歌い上げる曲。なのにキャッチー。謎の勢いがあるのでオープナーとして素晴らしい曲だと思います。
「Abnormal Rain」
名曲。イントロのメロトロンのようなシンセストリングスの音色がもう切なくて胸を打つんですが、曲全体がそういった儚さを纏っている曲。青木さんのか細く辿々しい声がまた雰囲気に非常に合ってて、歌上手いなぁ……と思う。
「EVERYDAY」
チープで薄い音で奏でられるシティポップ。この曲も儚げな空気感に満ちていてとても素敵です。
「Recapture」
www.youtube.com 名曲。このアルバムの2曲目〜4曲目、全て名曲なのですごい。この曲もイントロのキャッチーなシンセリフからもう心掴まれる。混沌としているバックトラックに矢継早に個人的な話を繰り出すAメロ、メロディラインは戦前の歌謡曲っぽさもありつつ良いことを言ってるBメロ、そして鬼ほどキャッチーなメロディを持つサビに雪崩込むという曲構成が素晴らしすぎる。
「人の顔を感じ取り 言葉を出しつつも 好きな人に愛されたい それが人生だろ」本当にそう思う。力強くて素敵な歌詞。
「ありがとう」
焦燥感を煽るトラックをバックに好きな芸人を羅列していくという曲。メッセージはさておき何故このトラックに……?
「エグすぎる」
こちらも不穏で焦燥感を煽るトラックをバックに脈絡のよくわからない文章を羅列していく曲。重低音が確かにエグい。
「市民会館でオペラをしてる」
前半は前曲までの流れを引き継いでダークな雰囲気なんですが、途中で急に四つ打ちダンスビートが入ってきて超ポップになるという謎構成の曲。
「市民会館でオペラを歌う おばさんと1つになる 市民会館でオペラを歌う おばさんと1つになる」という歌詞は非常に意味が分かりませんがピースフルで良いと思います。
「道と記憶」
名曲。HASAMI groupの代名詞的なノイジーなギターとピアノを軸に、感動的なメロディが繰り広げられる曲。少しかすれたボーカルが素晴らしいです。歌は一番だけで終わり、アウトロでシンセソロを奏でてそのままさらっと終わってしまうのも儚くて好きです。
微熱 / S.虚無
邦楽。2018年。
「Suicide with teen spirit」「メモリーズ1993」「エレジー」「フリーダム」「ヘヴンリィ」がよさげ。
open.spotify.com アマチュアリズムが生み出した名曲だと思う。いかにも宅録なチープな音色と音質で奏でられる、ちょっとソウルっぽさのある跳ねたリズムの甘酸っぱいポップな曲。ブログを拝見するとおそらくこの方は渋谷系に影響を受けてらっしゃるんですが、カジヒデキ的なボーカルとお洒落なコード使いにそれが感じられます。
耐性がないとギョッとするくらいアマチュア感溢れる音質にも関わらず曲の完成度は素晴らしく、サビのコーラスの絡み方、ホーンやピアノのオブリガードの挟み方など細かな部分にまでかなり拘りを感じる作り込み。何度も聴いてるとピアノの音色とかすごく美しいなと思う。余韻を残すアウトロは感動的。名曲です。
アンチテーゼ / S.虚無
邦楽。2018年。
「ストロベリーチョコ」「停滞感」がよさげ。
open.spotify.com この曲も渋谷系っぽい曲。Aメロの「目覚めたらさ↓い↓こ↓う〜」やサビの「ストロベリーチョコ〜↑」みたいな上下するメロディが印象的。
2/17
MOOD / HASAMI group ★
邦楽。2018年。
「夢の泡立ち」「カズマの面白FLASH倉庫」「異次元」「HIKIKOMORI MC BATTLE vol.3」「Cameraman」「景色がほしい」がよさげ。
「夢の泡立ち」
可愛らしいピアノにノイズギターが絡む妙なポップ。執拗に連打されるピアノと「て」の連呼が謎の中毒性を生む。「防菌だ防菌だ防菌だ〜」の勢いがすごい。
「カズマの面白FLASH倉庫」
FLASH全盛期のあるあるネタを詰め込んだ歌詞。
「異次元」
歌詞のセンスが好き。「コ●ッケが食べたいと思ったら今すぐコ●ッケが届く」なんで伏せ字??
「HIKIKOMORI MC BATTLE vol.3」
社会と引きこもり(自分)のラップバトルなんですが勝負になってないのが泣ける。
「Cameraman」
こんな不気味で気持ち悪い曲そうそう聴いたことがない……。トラックも加工されたボソボソとした語りもその内容も全てが生理的嫌悪感を呼び起こす。「病院にカメラマンがやってきて病気の変な顔を撮っていく」の絶妙に気持ち悪い言葉選び。
「景色がほしい」
www.youtube.com ブラス隊がメインのトラックに乗せてへろへろな声で語られる、リリシズムに溢れる本当に美しい歌詞。「この街では犬や猫が売られてるから老後も心配ないよ」
2/18
UTOPIA / カーネーション
邦楽。2011年。
「UTOPIA」「未来の恋人たち [Live]」「Edo River [Live]」がよさげ。
www.youtube.com アルバム「SWEET ROMANCE」でも核になってましたが名曲。この時点で結成25年を超えているにも関わらずこのフレッシュさ。
DANCE TO THE POPCORN CITY / サニーデイ・サービス
邦楽。2018年。ライブアルバム。
「セツナ (DANCE TO THE POPCORN CITY Live Version)」「金星 (DANCE TO THE POPCORN CITY Live Version)」がよさげ。
open.spotify.com 他の曲ももちろん素晴らしいんですが、こと「セツナ」と「金星」は神がかったテイク。歪んだギターの壁とメロトロンの音色にどこまでも飛んでいきそうな浮遊感を感じる。
Popcorn Ballads (完全版) / サニーデイ・サービス
邦楽。2017年。
「青い戦車」「泡アワー」「金星」「すべての若き動物たち」「summer baby」がよさげ。
当時Spotifyで初版は聴いていたんですが完全版を聴くのは初めてでした。未だに「青い戦車」が三曲目の配置には違和感が強い……。
www.youtube.com この曲を初めて聴いた時の衝撃は忘れられない。サニーデイ・サービスいつの間にかえらいことになっとるやんけ……と思ったものです。
2/19
若いながらも歴史あり 96.3.2@新宿LIQUID ROOm / フィッシュマンズ
邦楽。2021年。ライブアルバム。
「土曜日の夜」「Go Go Round This World!」「感謝(驚)」がよさげ。
open.spotify.com やっぱり名曲だなあと思う。永遠を感じさせながらも浮世離れし過ぎていない感じが好き。
0秒の主役 / minimum electric design
東方アレンジ。2017年。
「outcast」がよさげ。
open.spotify.com ミニマルに掴みどころがない感じで進んでいくんですが、溜めて溜めて2:52〜にはっきりとしたコード進行が現れる瞬間が気持ちよくて好きです。
2/20
幻想魔法 / Girl's short hair
東方アレンジ。2010年。
「境界線」「恋の魔法のように(Acoustic ver.)」がよさげ。
居間専科 / 居間専科 ★
東方アレンジ。2019年。
「夢じゃない」「おやすみ」「5026」がよさげ。
ごりら公園のえふまさんと群青リボンのオカヤマさん、イマイさんによる合同サークル。8686mのふじこさんもボーカリストとして参加されていて非常に豪華。
「夢じゃない」
ラスト、転調して「きっと夢じゃない」と叫ぶところが好き。
「おやすみ」
クリーンギターが軸に置かれた音の隙間の多い穏やかな曲。優しげな雰囲気が好き。
「5026」
ラストの絶唱がギターソロに飲み込まれていくのが非常にエモい。
2/21
metamorphosis / lical
邦楽。2019年。
「circle depict」「デルタ/劇薬」「跋文」がよさげ。
open.spotify.com キャッチーで疾走感のあるポストロック。「永遠じゃなくて明日死ぬか/もしれないそれまでの一生を」みたいに譜割りが小節跨いでるの好き。
黄色いチケット / Loli in early 20s
洋楽(多分)。2019年。
「あなたと一別の行きましょう」「たことに気づいた言いで」「彼女が12-14年間自分を切」がよさげ。
ロリコアなる音楽の旗手らしい方。ただこのアルバムは明確にそれと分かるボイスサンプリングとかは少なく、ボーカロイドによる歌も入っているので結構メロディアスで聴きやすいですね。
ブレイクコア大好きな人も「彼女が12-14年間自分を切」でガッツリやっているのでオススメ。
open.spotify.com すごい。
2/23
Paragramme / Retractable
東方アレンジ。2013年。
「spiralgate」「恋愛ダムネーション」「id:Paragramme」がよさげ。
ミックスモダン / ミックスモダン
ボカロ。2015年。
「退廃快速ランダムデイズ」「ブロークンハッピーエンド」がよさげ。
www.youtube.com 曲も歌詞もかなりぶっ飛んでる曲。こんがらがってる心情がよく出てて好きです。「もう、なんか、踊ろっか!」わかる。
臨界突破 / 東方事変 ★
東方アレンジ。2018年。
「水鏡」「さよならヒロイズム」「イミフイミテーション」がよさげ。
東方事変はどの曲も韻を踏む歌詞とコーラスワークが凝っていて素晴らしいサークルなんですが、このアルバムは特に耳に残るキャッチーなフレーズが多くていいなーという感想。
「夜な夜なエゴサーチ」
サビのコーラスの絡み方好き。サビ終わりの「駄目な私を叱ってくださいっ」の勢いで断ち切る感じも好き。
「水鏡」
サビの「あなたは~あ↑あ↑あ↑、What's the story "fall of fall"」の発音が気持ち良くてすき。
「さよならヒロイズム」
この曲もコーラス好きです。英詞の混ざり方が小気味良い感じ。
「イミフイミテーション」
open.spotify.com 吐き捨てるようなAメロと歌い上げるサビの対比が印象的。「だから頑張って 分からなくたって たかがなんて言うなよ」の韻の踏み方が素敵です。
2/24
SEA IS A LADY / 角松敏生
邦楽。1987年。
「SEA LINE "RIE"」「NIGHT SIGHT OF PORT ISLAND "MIDORI"」「MIDSUMMER DRIVIN' "REIKO"」「LOVIN' YOU "SAWAKO"」がよさげ。
角松敏生さんのギターをフィーチャーしたインストゥルメントアルバム。歌は無いんですが良質なシティポップのアルバムとして楽しめます。しかし今の耳だとFuturefunkのサンプリング元っぽいなーという感想も抱いてしまう。いいのか悪いのか。
曲タイトルに女性の名前が付いてたりするのは良くも悪くもバブルって感じですね。2017年に再録もされてるんですがどんな感じなのかちょっと気になる。
2/25
Body / んoon
邦楽。2019年。
「Summer Child」がよさげ。
「Summer Child」
open.spotify.com 前半は低体温なファンクビートで、後半は情緒的なメロディが入ってくるという曲。どちらも全般的にベースが動きまくっててすごい。
THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT MASTER 29 クレイジークレイジー / V.A. ★
サントラ。2019年。
「クレイジークレイジー (M@STER VERSION) / 一ノ瀬志希、宮本フレデリカ」「愛の讃歌 / 櫻井桃華」がよさげ。
www.youtube.com デレステで聴いてからというものずっと好きな曲。サビで一気に世界が広がる感じがとても気持ち良い。
2/26
夢 / キセル
邦楽。2001年。
「ハナレバナレ」がよさげ。
open.spotify.com 音響系の流れを汲んだフォークといった趣。メロディもさることながら、曲全体に散りばめられた音がめちゃめちゃ気持ち良い。
ヒメイロタイムライン / Nanahoshi
東方アレンジ。2012年。
「MER-RISM」「振り子を揺らす波の色」「忘悠列車」がよさげ。
「MER-RISM」
跳ねるようなリズムで軽快に進む、きらびやかなシンセやベルの音が印象的な曲。キミイロミルクティ。のえーかさんとのツインボーカルで歌っていて、掛け合いが聴いててとても心地良いです。
サビの譜割り、「口に出せるはずがないでしょう/ね」みたいに最後の一音だけ次の小節にずれ込んでボーカルをバトンタッチするのがすごく好きです。
「振り子を揺らす波の色」
ストレートに疾走するギターロック。アルバム中の配置が良いですね。ラス前にこういう疾走感のある曲置かれてるの好き。
「忘悠列車」
ミディアムテンポのギターロック。郷愁を感じさせるメロディとコード進行がとても好き。スウィングするギターのカッティングやシンセの音も心地良いし、男声ボーカルのコーラスの絡み方も好きです。
好きなアーティストのあんまり聴いてない曲を聴き返して好みな曲を発掘しようの試み(または十年間の総括)
- 序文(読み飛ばしてOK)
- 具体的に何やったの?
- プレイリスト
- 1. Bend Over Beethoven / !!! (「Myth Takes」収録)
- 2. Slowmotion / APOGEE (「夢幻タワー」収録)
- 3. サッドマシーン / ART-SCHOOL (「Requiem for Innocence」収録)
- 4. Winner and Loser / 勝者と敗者 / ASIAN KUNG-FU GENERATION (「Wonder Future」収録)
- 5. ウダガワフライデー feat. COPTER4016882 / capsule (「CUTIE CINEMA REPLAY」収録)
- 6. outdoors / cero (「WORLD RECORD」収録)
- 7. ヒエログリフと遊ぶ / chouchou merged syrups. (「since」収録)
- 8. レイズ・ユア・ハンド・トゥゲザー / CORNELIUS (「THE FIRST QUESTION AWARD」収録)
- 9. 人生リセットボタン / KEMU VOXX (「PANDORA VOXX complete」収録)
- 10. cqd / lical (「言ノ花束、水葬と回生」収録)
- 11. Tell Your World / livetune (「Re:Dial」収録)
- 12. With a Billion Worldful of <3 feat. DÉ DÉ MOUSE / Mili (「Millennium Mother」収録)
- 13. アナタMAGIC / monobright (「monobright two」収録)
- 14. GET AWAY / NONA REEVES (「DAYDREAM PARK」収録)
- 15. Cast No Shadow / Oasis (「(What's the Story) Morning Glory?」収録)
- 16. バックシート (Alternate Version) / OGRE YOU ASSHOLE (「confidential」収録)
- 17. Baby cruising Love / Perfume (「GAME」収録)
- 18. Twinkle Snow Powdery Snow / Perfume (「GAME」収録)
- 19. Bloods on Fire / Pinback (「Summer In Abaddon」収録)
- 20. 億万笑者 / RADWIMPS (「絶体絶命」収録)
- 21. Every Every Every [radio radio radio mix] / ROUND TABLE (「RADIO BURNIN’」収録)
- 22. オオカミ少年独白 feat. Cana(Sotte Bosse) / sasakure.UK (「幻実アイソーポス」収録)
- 23. バタフライ・エフェクト feat. ちょうちょ / sasakure.UK (「幻実アイソーポス」収録)
- 24. ことばさがし / Sound Schedule (「456」収録)
- 25. FREE HAND / SUPERCAR (「ANSWER」収録)
- 26. イマジン / Syrup16g (「My Song」収録)
- 27. テイレベル / Syrup16g (「My Song」収録)
- 28. Midnight Down / the pillows (「RUNNERS HIGH」収録)
- 29. A Man of Great Promise / The Style Council (「Our Favourite Shop」収録)
- 30. Across This Antheap / XTC (「Oranges & Lemons」収録)
- 31. 裸の太陽 / YUKI (「WAVE」収録)
- 32. あの日どこかで / カーネーション (「SUPER ZOO!」収録)
- 33. ケムリマン / キャプテンストライダム (「BAN BAN BAN」収録)
- 34. 恋わずらい / クラムボン (「ドラマチック」収録)
- 35. ナタリー / さよならポニーテール (「魔法のメロディ」収録)
- 36. フラグメント / ハートバザール (「さいはて」収録)
- 37. Floating Shelter / ピノキオピー (「Obscure Questions」収録)
- 38. Go Go Round This World! / フィッシュマンズ (「1991-1994 singles & more」収録)
- 39. プレアデスルーレット / フーリンキャットマーク (「琥珀のアルテミス」収録)
- 40. パンドラボックス / ポルカドットスティングレイ (「有頂天」収録)
- 41. おかしな2人 / ユニコーン (「服部」収録)
- 42. ユー・エフ・オー / 吉田ヨウヘイgroup (「paradise lost, it begins」)
- 43. サン・カムズ・アップ / 禁断の多数決 (「はじめにアイがあった」収録)
- 44. 夜と明日のレコード / 空気公団 (「夜はそのまなざしの先に流れる」収録)
- 45. 惑星 / 高橋徹也 (「ある種の熱」収録)
- 46. 恋と嘘 / 赤い公園 (「熱唱サマー」収録)
- 47. サイダー / 赤い公園 (「猛烈リトミック」収録)
- 48. 赤い屋根の下で / 倉橋ヨエコ (「色々」収録)
- 49. あいあい / 倉橋ヨエコ (「色々」収録)
- 50. わたしは人類 / 相対性理論 (「調べる相対性理論」収録)
- 51. 言いだせなくて / 大貫妙子 (「MIGNONNE」収録)
- 52. Make Up / 米米CLUB (「KOMEGUNY」収録)
- 53. 柔らかいローウィン / 藍坊主 (「ハナミドリ」収録)
- Spotifyになかった曲
- 54. ロードムービー / Climb The Mind (「とんちんかん」収録)
- 55. TRAMPOLINE GIRL / NUMBER GIRL (「OMOIDE IN MY HEAD 4 ~珍NG & RARE TRACKS~」収録)
- 56. KNIT / NUMBER GIRL (「OMOIDE IN MY HEAD 4 ~珍NG & RARE TRACKS~」収録)
- 57. 地球人のカラダ / the body of earthling / Serani Poji (「オチャメカン」収録)
- 58. 今日はなんだか (Live) / SUGAR BABE (「SONGS」収録)
- 59. Annie / カフカ (「cinema」収録)
- 60. キノコホリック / 鉄腕トカゲ探知機 (「大快晴ストリップ」収録)
- まとめ
序文(読み飛ばしてOK)
こんにちは、蝉暮せせせです。
このブログも今年で十周年となりまして、つまりは十年間音楽を聴いてるわけなんですが、長らく音楽を聴いていると一回聴いてそれきりになる曲とかもそれなりにあるわけです。
一枚のアルバムを聴き込むのも相当好みの作品でないと時間的に難しくなってきたりもしてまして仕方がないことなんですが、やっぱり一回聴いてもうそれっきり、一生聴かないなんて音楽の聴き方としてどうなんだろうと思ったりするんですね。この世は音楽に溢れていて、矢継早に聴いていかねば追いつかないとしてもそれは刹那的な消費ではなかろうかと。
というわけで、好きな/好きだったアーティストのあんまり聴いてない曲を改めて聴き返してみようと思い立って、ここ半年は昔聴いた音楽をずっと聴き返していました。
あんまり聴いてない曲を聴き返すことで、あまり目を向けてなかったけど好みだった曲とか以前は良さが分からなかったりしたけど分かるようになった曲を発見したのは勿論、昔好きだったアーティストやアルバムにまた目を向けるきっかけとなり、なかなか実のある試みだったのではないかと思います。
てなわけで聴き返していいなーと思った曲でSpotifyプレイリスト作ったのでそれを貼ります。
具体的に何やったの?
0. 普段foobar2000で音楽を聴いてLast.fmで再生回数を記録している
1. foobar2000のライブラリにある全ての楽曲の再生回数をLast.fmより取得
- 「foo_scrobble」を使うと便利です
- たまにLast.fmで記録できない楽曲があるので自前でも再生回数を記録してます(「foo_playback_custom」)
2. ライブラリにある全てのアルバムのうち、「再生回数1以下の楽曲」と「再生回数10以上の楽曲」がそれぞれあるアルバムを抽出
- 再生回数10以上の曲は全体の17%なので10回超えていれば好き判定だろうと判断
3. 2. から再生回数1以下の楽曲を抽出
4. 3. をシャッフル再生で全部聴く
プレイリスト
つらつらと各曲に対する所感を書いていきます。収録アルバム・曲タイトルはSpotifyと一部異なるものもありますが持ってるやつのデータに準拠しています。
1. Bend Over Beethoven / !!! (「Myth Takes」収録)
完全に最近良さが分かった系の曲ですね。「Myth Takes」は5年くらい前に聴いてたんですけど当時は「All My Heroes Are Weirdos」ばっかり聴いてました。最近「Must Be The Moon」の良さに気づきまして、そこから「Louden Up Now」聴いたりしたので!!!はこの試みをやろうと思ったきっかけの一因のバンドでもありますね。
2. Slowmotion / APOGEE (「夢幻タワー」収録)
なんで今までこの曲をすっ飛ばしてたのかが分からない。「夢幻タワー」は超絶昔に聴きましたがずっとMV付きの曲ばっかり聴いてました。久々に「1,2,3」聴いたけどこれもやはり名曲だと思う。
これガチ名曲じゃん!って思って最近の動向調べたらライブベスト出てたのも知れたのでよかった。
3. サッドマシーン / ART-SCHOOL (「Requiem for Innocence」収録)
(スタジオ版がSpotifyに無いのでライブ版を入れてます)
イントロのコーラス掛かったギターが好き。
特に「Requiem for Innocence」って聴き込まないと理解できないアルバムだと思う。今回聴いてやっと曲と曲名が一致したのでよかった。ババスワイナーがアイリス、ちい覚えた。
4. Winner and Loser / 勝者と敗者 / ASIAN KUNG-FU GENERATION (「Wonder Future」収録)
「Wonder Future」は個人的に卸し難いアルバムでして、ちょっとここで離れてしまった感じはありますね。掴みどころが分からなかったというか、ジャケットも真っ白だし……。
今回聴き返してみて、内容的には原点回帰というかUSパワーポップの影響への回帰の色が強いのかなと思いました。タイトルも英題併記だし。そう考えるとこれってシリアスな「サーフ・ブンガク・カマクラ」では?と思わなくもない。「ランドマーク」の方が数倍分かりづらいアルバムのはずなのにあっちの方が好きなのは嗜好の問題でしょうか。「踵で愛を打ち鳴らせ」、名曲……。
曲の話全然してなかった。直線的なパワーポップなんですが、サビで拍子が変わってちょっと捻りが効くのが好みです。
5. ウダガワフライデー feat. COPTER4016882 / capsule (「CUTIE CINEMA REPLAY」収録)
「CUTIE CINEMA REPLAY」は「プラスチックガール」と「music controller (piconova-mix)」という二大名曲が入っているので名盤。と思ってて、他の曲あまり聴いてなかったんですが改めて聴いてこの曲も好きになりました。アルバムの締めに置かれてるんですが、まったりした日常がずっと続いていくような空気感があるのが良いですね。あと、サビの後半で転調するのこの頃の中田ヤスタカさんの十八番だなーって思う。
6. outdoors / cero (「WORLD RECORD」収録)
これも今聴くことで良さが分かった系ですね。物悲しいメロディに郷愁を唆られる。
「WORLD RECORD」は多分「Obscure Ride」出る前あたりに聴いた気がするんですけど、当時は「exotic penguin night」と「大停電の夜に」しか聴いてなかったし今も完全に理解できるとは言い難い。幅広いジャンルの曲が入っていて、「My Lost City」以降に比べて良くも悪くも統一感が無く整理されていない感がある気はする。
7. ヒエログリフと遊ぶ / chouchou merged syrups. (「since」収録)
ポストロックの範疇に入ると思うんですが、ポストハードコアっぽい勢いで押し切る感が若干あるのが好きです。
chouchou merged syrups.はこれが入っているアルバムしか聴いたことがないんですが、「白い呼吸」がめちゃめちゃ好きですね。
8. レイズ・ユア・ハンド・トゥゲザー / CORNELIUS (「THE FIRST QUESTION AWARD」収録)
今回聴き返して楽しかったものの一つはこのアルバム収録曲ですね。以前だったら「ラヴ・パレード」の元ネタが「Love So Fine」なのも分からなかっただろうし。
9. 人生リセットボタン / KEMU VOXX (「PANDORA VOXX complete」収録)
世代です。
再発見というよりは当時から好きな曲だったんですけども、改めて聴き返しても良い曲ですね。でも真っ当に好きって言えるようになったのはここ数年です。カゲプロもそう。
音楽性を取ってみるとかなりガッツリメタルしてる曲だと思うんですけど、不思議とあんまり重くなく、さらっと流れてくのはチップチューン的なシンセと軽い打ち込みドラムと、あとなんといってもGUMIの淡白でざらついた歌声の賜物だと思います。これでハードコア系だったり歌い上げる系の女声ボーカルだったりしたら好きにならなかったと思う。
10. cqd / lical (「言ノ花束、水葬と回生」収録)
lical、無期限活動休止してたんですね……。この「cqd」という曲が入っている「言ノ花束、水葬と回生」というアルバムはとても好きなアルバムです。ポストロック+四つ打ちという感じで10年代後半らしいバンドなんですけどメロディがどの曲も最高。この曲もサビがめっちゃ良かった。
11. Tell Your World / livetune (「Re:Dial」収録)
livetune、大好きだったし今でも「Re:package」はずっと聴いてるんですけど聴き返して「Tell Your World」ってこんな良い曲だったっけ??って思いました。アンセムってこういう曲のことを言うんだなって……。
12. With a Billion Worldful of <3 feat. DÉ DÉ MOUSE / Mili (「Millennium Mother」収録)
Miliの管弦楽的な側面と(多分)DÉ DÉ MOUSEによるEDM要素が合わさったと思しき曲。なにげに滅茶苦茶な曲だ……。ドロップ後に挟まるボーカルチョップのセクションがめっちゃ好きです。
13. アナタMAGIC / monobright (「monobright two」収録)
多分monobright(→モノブライト)の代表曲といえばこれになるんだろうと思う。多分に漏れず銀魂OPでmonobrightを知ったので個人的にも思い入れがある曲。
でもちゃんと聴いたのは初めてでして、というのも僕はmonobrightの1stがめっちゃ好きで2ndはなんとなくあまり聴いてなかったんですよね(名曲「music wonder」除いて)。改めて聴くとやっぱり良い曲だった。サビの求心力がすごいんですよね。メロディの勝利だと思う。
14. GET AWAY / NONA REEVES (「DAYDREAM PARK」収録)
サビめっちゃ好き。これはでもしっかりサビまで聴かないと良さ分かんない系の曲だな……。あとアルバム中の配置あんまり良くない気がする、長尺セッション曲な「DAYDREAM PARK」(曲)の後だし……。
これが入ってる「DAYDREAM PARK」ってアルバムは個人的にノーナで一番好きです。
15. Cast No Shadow / Oasis (「(What's the Story) Morning Glory?」収録)
Oasisは「(What's the Story) Morning Glory?」しか聴いたことないです。それもほとんど「Shampagne Supernova」と「Don't Look Back in Anger」しか聴いてなかったんですが、この曲も名曲ですね。「Wonderwall」とかも入ってるしほんと名盤なんだなーと思う。
16. バックシート (Alternate Version) / OGRE YOU ASSHOLE (「confidential」収録)
イントロのギターからもう好き。「confidential」はもう完全に「素敵な予感 (Alternate Version)」にインパクト持ってかれるアルバムなので他の曲ほとんどノータッチだった……。
この頃(というか「100年後」と「confidential」)のリバーブが深くて憂いに満ちた音像が好きなんですよね。切ない気持ちになる。
17. Baby cruising Love / Perfume (「GAME」収録)
「GAME」も多分ちゃんと聴かないと分かんないアルバムで、ちゃんと聴いてなかったので「マカロニ」ばっかり聴いてました。「マカロニ」は名曲だと思います。
この曲はBメロの転調がらしいなと思う。
18. Twinkle Snow Powdery Snow / Perfume (「GAME」収録)
Perfumeの曲は「GAME」以降どんどん音がバッキバキになっていくわけですが、この曲は時系列的にはComplete Bestに近いので音がそんなに重くないというか、音にもメロディにも可愛げがある印象。サビメロも真っ当にアイドルポップな感じ。「FRUITS CLiPPER」あたりのcapsuleと地続きなこういう音とメロディが一番好きだったりします。
19. Bloods on Fire / Pinback (「Summer In Abaddon」収録)
Pinbackはなんといっても「Summer In Abaddon」の「Non Photo-Blue」が一抜けて好きで、他の曲は完全ノータッチとはいかないまでもあんまり聴いてなかったんですが今回聴き返して「Bloods on Fire」も良いなあと思いました。サビ終わりで音抜くのが好き。
20. 億万笑者 / RADWIMPS (「絶体絶命」収録)
結局こういう直線的なロックが好きってことですよね。Bメロの小節余る感じが好きです。
21. Every Every Every [radio radio radio mix] / ROUND TABLE (「RADIO BURNIN’」収録)
これが入ってるアルバム(「RADIO BURNIN’」)は「1, 2, 3 for Jump」ばっかり聴いてたんですが、今回聴き返してみてなんで僕はこれを見落としてたんだ!?ってなりました。
めっちゃオシャレでキュートな良い曲ですね。ROUND TABLEの曲で一番好きかもしれない。
22. オオカミ少年独白 feat. Cana(Sotte Bosse) / sasakure.UK (「幻実アイソーポス」収録)
23. バタフライ・エフェクト feat. ちょうちょ / sasakure.UK (「幻実アイソーポス」収録)
これらが入ってる「幻実アイソーポス」というアルバムは個人的にかなり複雑な感情を抱いているアルバムで、というのも当時リアルタイムでこのアルバムを聴いてるんですけど、その時超絶拗らせてたんで「なんでボカロじゃなくて人に歌わせてる曲が入ってるんだ」って思って(なんでってコンセプトが「幻実」だからなんですけど)ボカロが歌ってない曲は全然聴いてないんですね。それはそれとして同時期の古川本舗「Alice in Wonderword」はバリバリ聴いてるんですが。酷い話です。
2012年当時は千本桜があってカゲプロがあって、ボカロシーンがどんどんメジャー化していってて、でも結局ただボカロを使う必然性もなく商業的には人が歌った方が狭いシーンでちまちまやってるより絶対売れるはずなので売れた順からボカロから人間が歌う曲を作る側にシフトしていくんじゃないかと勝手に妄想してたのでそういう悲観的な偏見があって、ちゃんと聴くタイミングを逃したし長らくバイアス掛けて見てたアルバムでした。
今改めて聴くと、「オオカミ少年独白」「突然、君が浮いた」「コイサイテハナ*」「バタフライ・エフェクト」等々素晴らしい曲が多数入ってますね。「ロストエンファウンド」「タイガーランペイジ」は今聴いても色褪せない名曲だし。
これを当時真っ当に聴けてたら、きっと今聴いてる音楽はまた違ったものになってたんだと思います。
今回こういう試みをしようと思った経緯には、こういった先入観があって無意識に避け続けてたり否定的な評価を下している曲に向き合おうという意図もありました。
バイアス抜きで見てもあんま好みじゃない曲とかもあったりしましたが、このアルバムを真っ当に聴けただけでも収穫はあったんじゃないかと思います。
24. ことばさがし / Sound Schedule (「456」収録)
(スタジオ版がSpotifyに無いのでライブ版を入れてます)
サビから始まる壮大で感動的なロックバラード、と思いきやAメロBメロはなんか殺伐してるのが面白い曲。でもやっぱ感動的な曲だなあと思う。
Sound Scheduleは「ピーターパン・シンドローム」が大好きで皆さんも好きだと思うんですが、今回聴き返してもしかしてこのバンドって僕が思ってるより遥かに凄いバンドなのでは、と思ったりしました。
25. FREE HAND / SUPERCAR (「ANSWER」収録)
SUPERCARはアルバム毎に全然違うんでその時その時で一番好きなアルバムが変わったりしますね。でもだいたい「JUMP UP」「Futurama」「ANSWER」の3択にはなる。過剰であれこれやってるのが好きなので……。
「ANSWER」はなんというか、不思議なアルバムですよね。僕が無知なだけなんですけどこういうタイプの音楽を他に聴いたことがない。つかこのアルバムのジャンル何……? ポストロックでいいの……?
というわけで「ANSWER」好きなんですけど何気にこの曲はあんまり聴いてなかったんだなーという。サビのアルペジオ良いなあ。このアルバムのギターの音マジで良い。
26. イマジン / Syrup16g (「My Song」収録)
27. テイレベル / Syrup16g (「My Song」収録)
「My Song」は凄まじく濃いEPだなぁと改めて思いました。
「テイレベル」、こんなどうしようもない歌詞なんですけど「まだ言う」でメロディラインともども壮絶に浮遊していくのがなんか高尚な曲って気にさせられてすごい。
問題は「イマジン」ですね。この曲、長らく「名曲」とされてますが個人的にはずーっとピンと来てなかったんですね。というか今でもピンと来てないと思う。凄まじい歌詞なんですよ。もう本当に後戻りの叶わない人間が「幸せはヤバいんだ」(「夢」)と歌う、その意味するところを残酷なまでに歌った曲。そんな曲にあっさりと共感してしまったらそれこそヤバいし、こんな境地なんて本当に書いた人にしか至れないんじゃないかと思う。そりゃ「こんなんでいいんだろうか そんな訳ないだろう」って思うことなんて毎日のようにありますけど、「空は空の色のまんまで人は人のまんまでそのままで美しい」なんて救いかどうかもわかんないし俗世間を超えたところに行っちゃってる気がするしそんな考え方も自分のような弱い人間にはそうそう受け入れられないし結局五十嵐さんもずっと悩んでるまんまで、つまるところSyrup16gが歌う俗世間の苦悩に対する一番残酷な答えをこの曲で一回出しちゃってるわけでそれを簡単には受け入れられないということですね。
きっと歳取ったらもっと刺さるんだと思います。今はここまでで勘弁してください。
この「イマジン」の後に「テイレベル」置いてるの、本当に度し難い……。
28. Midnight Down / the pillows (「RUNNERS HIGH」収録)
割とこれも人気曲だと思うけどピンと来てなかったシリーズ。めっちゃ良い曲ですね……。勢いで駆け抜けてく3分半。
29. A Man of Great Promise / The Style Council (「Our Favourite Shop」収録)
「But you were always chained~」からのコード進行が好きです。切なくてノスタルジックな気持ちになる。
30. Across This Antheap / XTC (「Oranges & Lemons」収録)
「Black Sea」以降のXTCのアルバムに一曲は入ってる気がする民族音楽入った曲。この曲マジで展開もコード進行も捻じくれてて本当にアンディ・パートリッジって人は……って思う。急に泣きメロみたいになるのも意味わからんし。好きです。
31. 裸の太陽 / YUKI (「WAVE」収録)
このアルバムは「長い夢」と「ふがいないや」ばっかり聴いてた(2つとも名曲)んですけどこの曲もメロディがとてもポップで好きでした。
32. あの日どこかで / カーネーション (「SUPER ZOO!」収録)
実はこの曲、直枝政広さんのセルフカバーで一回「あんま聴いてなかったけどめっちゃ良い曲やんけ……」って気づいた曲でした。2回歌を回し終わった後のCメロ、コード進行と気だるげな歌があまりにも美しい。
33. ケムリマン / キャプテンストライダム (「BAN BAN BAN」収録)
結局ロキノン系的な良メロのギターロックにノスタルジーを感じてしまって弱いってだけなんですよね。「君が泣いたのは煙が目に染みただけなのさ」がメロディと相まって泣ける……。ラスサビで声を張り上げるのもベタですが胸を打ってきます。
キャプテンストライダムは1st「ブッコロリー」がマジで大好きでそれ以降はあまり触れてないって感じなんですけど「流星オールナイト」とか「恋するフレミング」はめっちゃ好きです。キャプストもゼロ年代ポップロックを象徴するバンドって感じで聴くとノスタルジックかつ寂しい気持ちになります。
34. 恋わずらい / クラムボン (「ドラマチック」収録)
今回聴き返してて「ドラマチック」もしかしてめっちゃ良いアルバムでは?と思いました。「ジョージ」「サラウンド」「レインボウ」「残暑」「便箋歌」そして「恋わずらい」が並んでるんですよ? ラストは「ララバイ サラバイ」が待ち受けてるし。いやずっと過渡期のアルバムだと思ってたわ……。
この曲もさらっと流してたんですけどエグいですね。プロデューサー(亀田誠治氏)の貢献もあるかもしれませんが、この曲の展開の広げ方、盛り上げ方はマジですごい。月並みですけどマジでドラマチックだ。
35. ナタリー / さよならポニーテール (「魔法のメロディ」収録)
これめっちゃ良い曲じゃないですか!? なんで見落としてたんだ……。つかこんな分かりやすく良い曲ないだろ……。ド頭にサビ来てんのに……。
というわけでこのアルバムだと「放課後黄昏交差点」ばっかり聴いてたんですが今回聴き返して初めてこの曲の良さに気づきました。どこを取っても最高にノスタルジックなギターポップで最高。あとユニゾンにはやっぱ力があるなあと思う。
36. フラグメント / ハートバザール (「さいはて」収録)
今回の試みで一番の掘り出し物は間違いなくこの曲でした。
皆さんからすればこれが??って感じだと思うし、このまったりポップな普通のギターロックがどうしたんじゃいって感じだと思うんですけど、このほのぼのした感じがめっちゃ好き。無駄も無く過剰も無い。バタバタしたドラム、ポップで甘酸っぱいメロディ、ほど良く熱のあるボーカル、可愛らしいコーラス、全てが丁度いい。
ゼロ年代初頭のギターロックバンドの良さがここに詰まっている。ここ数ヶ月はマジでこればっかり聴いてました。
37. Floating Shelter / ピノキオピー (「Obscure Questions」収録)
ピノキオピーはガッツリ追ってるわけではないんですが、「不思議のコハナサイチ」「すろぉもぉしょん」「こどものしくみ」はすごい好きです。
この曲は結構ピノキオピーにしては珍しい作風の曲なんじゃないかなと思う(結構あったらごめんなさい)。まずあんまりピアノが前面に出てるイメージがない。あと音を過剰に詰め込むイメージがあるんですが、割とこの曲はすっきりしてます。そんなどことなく儚げな感じのする曲。サビのコード進行好き。あんまり見ない進行だと思う。
38. Go Go Round This World! / フィッシュマンズ (「1991-1994 singles & more」収録)
ホーンとかに当時の渋谷系っぽさを感じつつ、後のSEASONに繋がりそうな空気感もある曲(というか歌詞がそれっぽい)。
39. プレアデスルーレット / フーリンキャットマーク (「琥珀のアルテミス」収録)
キラキラしたサビにアイドルポップっぽさを感じる曲。フーリンキャットマークはやっぱリハーモナイズというかコード進行がめっちゃ良いですね。
41. おかしな2人 / ユニコーン (「服部」収録)
この曲も聴き直してまあまあ驚きでしたね。えっこの曲こんな良い曲だったん……?って思った。服部は「大迷惑」は勿論ですけど「パパは金持ち」「デーゲーム」「人生は上々だ」が好きで、まあまあちゃんと聴いてたと思ってたんでいかに自分がザルだったかを思い知らされました。
基本はストレートなビートロックなんですけど、突然切なげになったりするのが不思議。そしてラストに一気にサビが来るという構成がすごい。カタルシスって感じ。
42. ユー・エフ・オー / 吉田ヨウヘイgroup (「paradise lost, it begins」)
ずーーっとループするギターリフが中毒性高い曲。吉田ヨウヘイgroupの曲ってだいたいトリッキーなフレーズで曲を埋めてく曲作りな気がしますが、その真骨頂みたいな曲ですね。
43. サン・カムズ・アップ / 禁断の多数決 (「はじめにアイがあった」収録)
禁断の多数決を久々に聴いた……。このバンドのコピーライティングのセンスとかはかなり好きでした。
シンセの壁の裏で鳴る歪んだギターとか、下手なボーカルとか、「さんかむずだーん」のやる気ない言い方とか、サブカルだなぁと思う。なんだかんだ好きです。
44. 夜と明日のレコード / 空気公団 (「夜はそのまなざしの先に流れる」収録)
「夜はそのまなざしの先に流れる」、第二期以降の空気公団では断トツに好きなんですがよりによってこの曲を見落としていた。この曲でタイトルコールがされるのさえ気づいてなかった……。
この曲はアルバムのクライマックス的な曲で、ラストに向けてゆっくり少しずつ、確実に盛り上がっていく曲。アルバム自体がそうなんですが、夜の静けさを感じさせる空気感に満ちている曲で、空気公団はやっぱり夕暮れ~夜が似合うバンドだなあと思う。空気公団が夜の曲を作ったら右に出るバンドはそうそう無いです。
45. 惑星 / 高橋徹也 (「ある種の熱」収録)
こちらも夜の静謐さを感じさせるジャジーな曲。零れ落ちるようなピアノのタッチが印象的。「広がる景色 思考の砂漠へ」というフレーズと共に音の方にもシンセが入ってきて、一気に空間が広がっていく感覚を覚える。
48. 赤い屋根の下で / 倉橋ヨエコ (「色々」収録)
これ入ってるアルバム(「色々」)は「損と嘘」と「今日も雨」という倉橋ヨエコの代表曲2つが入っておりましてそればっかり聴いてたんですけどこれもめっちゃ良い曲ですね。倉橋ヨエコの真骨頂が出てる曲だと思う。
「あなたの心に折り畳みの椅子持ち込んでずっと見張ってたい 手には双眼鏡」っていういつもの依存ソングなんですけど、曲調が超ポップなのでそれが怖い。よくある「躁」って感じでもなく、ピアノ基調のバンドサウンドでそこに軽やかなフルートが入ってきたりとかして穏やか〜に進んでく曲なので末恐ろしい。声高らかに歌われる「動かないよ」「そらさないよ」ヤバ過ぎる……。
まあでも歌詞は置いといてめっちゃ好みなメロディなので好きです(結局それ)。
49. あいあい / 倉橋ヨエコ (「色々」収録)
イントロの勢いがすごい。シンセ盛り盛りのギターロックって感じで良くも悪くもゼロ年代後半女性シンガーっぽいアレンジなんですが、歌詞がやっぱりすごいのでアレンジと相まってかなり歪。「あなたと恋するためっにー私あいあい生まれてきました」ですからね。
多分アレンジもわざとやってると思います。こんな言うなれば化粧盛り盛りな曲に「排水溝に流れてく無駄な努力~偽物顔だもん」という歌詞を乗せる悪意。いや悪意なのかも分からんし、無邪気なのかもしれんけど。
50. わたしは人類 / 相対性理論 (「調べる相対性理論」収録)
この曲は完全ノータッチだったわけじゃないんですが、改めて聴いてやっぱ凄まじいし重たい曲だなあと思いました。「愛のせいにしたい」のフレーズ強すぎる。
51. 言いだせなくて / 大貫妙子 (「MIGNONNE」収録)
シティポップ前夜、みたいなオシャレさと素朴さが入り混じってる曲。カッティングとか入りつつもシティポップ的なバキバキ感は薄くてさらっと流れてくのが好みです。特徴的な転調もあったりしますね。
Spotifyになかった曲
54. ロードムービー / Climb The Mind (「とんちんかん」収録)
再録の方です。トリッキーな展開や長い間奏、その全てが「全てはロードムービーのように終わるのか 悲しいね」のフレーズに帰結する瞬間のカタルシスには筆舌に尽くしがたいものがあります。
55. TRAMPOLINE GIRL / NUMBER GIRL (「OMOIDE IN MY HEAD 4 ~珍NG & RARE TRACKS~」収録)
56. KNIT / NUMBER GIRL (「OMOIDE IN MY HEAD 4 ~珍NG & RARE TRACKS~」収録)
「SAPPUKEIより初期のトランポリンガールが好き」という人をたまに見かけるんですが、最近そう言う人の気持ちが分かってきた気がします。ここには間違いなくメジャーデビュー後には無い魅力がある。音質の悪さ、演奏のバタバタしてる感じ、ボーカルのへろへろな感じ、どれもすごく魅力的だなあと思う。
57. 地球人のカラダ / the body of earthling / Serani Poji (「オチャメカン」収録)
なんでセラニポージがSpotifyに無いのかマジで理解に苦しむ。この曲はループするラウンジなトラックをバックに伸びやかに歌うメロディが美しい曲です。
58. 今日はなんだか (Live) / SUGAR BABE (「SONGS」収録)
60. キノコホリック / 鉄腕トカゲ探知機 (「大快晴ストリップ」収録)
勢いだけで突っ走る東方アレンジ。上昇してくコード進行好き。
まとめ
めっちゃ大変だったのでもう後10年はやりません。